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au LTE網のMVNO「UQ Mobile」、KDDI子会社が12月18日開始

2GB月額980円~、京セラとLGのスマホもラインナップ

 KDDIバリューイネイブラーと沖縄バリューイネイブラーは、auの4G LTEエリアに対応したMVNO「UQ Mobile」を12月18日に開始する。同社オンラインショップのほか、大手家電量販店でも販売される。

 「UQ Mobile」は、KDDIバリューイネイブラーがKDDIから回線の卸提供を受け、通信サービスを提供するMVNOのブランド。KDDIバリューイネイブラーではこのほかにも、自社ブランドで通信サービスを販売したい提携パートナー向けの支援策として、「UQ Mobile」でラインナップしている内容の通信サービスを、相手先のブランドで販売できるよう提供していく方針。

 販売は、同社直販となるオンラインショップに加えて、サービス開始当初はエディオン、ジョーシン、ビックカメラ、ケーズデンキ、ソフマップ、ヤマダ電機、コジマ、ノジマ、ヨドバシカメラで販売される。一部店舗では、MNPにも対応した、即日開通の対応も行われる。「UQ Mobile」はauショップでは取り扱われない。

 「UQ Mobile」では、データ通信専用のプランのほか、音声通話対応のプランや、スマートフォン、SIMカードのみの提供、端末補償サービスなどといった、一通りのプランをラインナップ。データ通信容量の追加といった仕組みは今後提供される予定。

au 4G LTE対応、WiMAX 2+もサポート

 「UQ Mobile」がデータ通信で対応するのは、auの4G LTEのネットワーク。2GHz帯に加えて800MHz帯にも対応することで、人口カバー率は99%以上となっている。音声通話についてはauの3Gネットワークを利用する。

 通信速度は2GHz帯で下り最大150Mbps、800MHz帯で下り最大75Mbps。

 サービスの仕様として、キャリアアグリゲーションや「WiMAX 2+」にも対応しており、端末が対応していれば利用できる。「WiMAX 2+」はUQコミュニケーションズとの取引ではなく、KDDIから提供される回線に含まれている形となる。なお、今回「UQ Mobile」がラインナップしたスマートフォン2機種は、どちらもキャリアアグリゲーションおよび「WiMAX 2+」に対応していない。

「UQ Mobile」の料金プラン

 「UQ Mobile」プランは、「データ高速プラン」が下り最大150Mbps、データ通信専用となり、月間2GBで月額980円(税抜、以下同)。「データ高速+音声通話プラン」は、月間2GBで月額1680円、通話料は30秒あたり20円。

 「データ無制限プラン」は送受信ともに300kbps、データ通信容量が無制限で、月額1980円。これに音声通話を加えた「データ無制限+音声通話プラン」は月額2680円。キャンペーンとして、2015年12月31日までの期間は通信速度が500kbpsになる。

プラン名称データ高速プランデータ高速+
音声通話プラン
データ無制限プランデータ無制限+
音声通話プラン
月額基本料金980円1680円1980円2680円
月間データ容量2GB無制限
通信速度2GBまで下り最大150Mbps
(上り最大25Mbps)
2GB超は送受信最大200kbps
送受信ともに最大300kbps
(キャンペーン期間中は500kbps)
テザリング
国内通話料20円/30秒20円/30秒
国際通話料
SMS(国内/海外)
国内SMS送信料3円/通
国際SMS送信料100円/通(非課税)

 SIMカードのパッケージ代金は3000円。音声通話に対応したプランは12カ月間の最低利用期間が設けられている。

 いずれのプランも標準でテザリングとSMSに対応する。

 有料のオプションとして、「電話基本パック」「端末補償サービス」「メールサービス」の3つが用意される。

 「電話基本パック」(月額380円)は、留守番電話、迷惑電話撃退サービス、三者通話サービスをセットにしたもの。「端末補償サービス」(月額380円)は、同社が販売した対象スマートフォンの故障、盗難、紛失時に利用できるサービスで、修理の場合は費用の上限が5000円に、盗難・紛失時の新機種購入時には1万円が補填される。「メールサービス」(月額200円)は、uqmobile.jpのメールアドレスを発行するサービスで、一部の端末はメール着信時の通知機能にも対応している。

 このほか、UQ Mobileが販売する端末については、分割払いのような支払い方になる「端末購入アシスト」も利用可能。これにより、ユーザーは端末購入時に一括払いか、24回に分けて毎月一定額を支払うかを選べる。

 「UQ Mobile」ではSIMカード単体での提供も行う。当初はmicroSIMカードのみで、nanoSIMカードは今後提供される見込み。Webサイトでは動作確認済みの機種が掲載されており、基本的にはauが販売したスマートフォンで、「UQ Mobile」のSIMカードおよびサービスを利用できる。

 「UQ Mobile」はiOS 8およびiOS 8を搭載するiPhoneには非対応で、対応する目処はたっていない。

Androidスマホ「KC-01」「LG G3 Beat」

 「UQ Mobile」が当初にラインナップする端末は、京セラ製で4.5インチディスプレイ、防水・防塵対応の「KC-01」と、LGエレクトロニクス製で5インチHDディスプレイの「LG G3 Beat」がラインナップされる。なお、どちらの端末も、キャリアアグリゲーション、「WiMAX 2+」には対応していない。また、どちらもSIMロックフリーではないとしており、基本的に「UQ Mobile」のSIMカードで利用する端末となる。

 「UQ Mobile」の直販での端末価格は、「KC-01」が2万9760円、「LG G3 Beat」が3万4800円。

 「端末購入アシスト」を利用した場合、24回に分けて支払う形になり、「KC-01」が毎月1240円、「LG G3 Beat」が毎月1450円になる。

 どちらの端末も、ケースやカバー、液晶保護フィルムといったアクセサリーもラインナップされる。

KC-01

 「KC-01」は京セラ製で、Android 4.4を採用。ディスプレイは約4.5インチ、960×540ドット(qHD)の液晶で、ディスプレイ面が振動して声を伝える「スマートソニックレシーバー」が採用されている。

 800万画素カメラ、200万画素のインカメラを搭載。メモリは1.5GB、ストレージは8GBで、最大32GBまでのmicroSDXCカードを利用できる。

 @uqmobile.jpのEメールに対応。SMS、Bluetooth 4.0、UMTSおよびGSMの国際ローミング(音声とSMS)、同時接続が最大10台のWi-Fiテザリング、IEEE802.11b/g/nの無線LANに対応する。

 通信速度は下り最大100Mbpsまでをサポート。防水・防塵に対応している。

 なお、WiMAX 2+、キャリアアグリゲーション、赤外線通信、ワンセグ、フルセグ、おサイフケータイ、NFCには対応しない。

 バッテリー容量は2000mAh。連続待受時間は約440時間、連続通話時間は約1070分。

 大きさは約64×127×11.1mmで、重さは約133g。ボディカラーはブラックのみ。

「KC-01」

LG G3 Beat

 「LG G3 Beat」はグローバル展開されているLGエレクトロニクス製の「LG G3 Beat」を、国内向けに最小限のローカライズで投入する端末。Android 4.4を採用する。ディスプレイは約5インチ、1280×720ドットのTrue IPS液晶。

 カメラ機能では、即座にフォーカスを合わせられる「レーザーオートフォーカス」を搭載。画面をタップしてロックを解除できるノックコードに対応。電源およびボリュームキーは背面に搭載されている。

 800万画素カメラ、130万画素のインカメラを搭載。メモリは1GB、ストレージは8GBで、最大32GBまでのmicroSDXCカードを利用できる。

 @uqmobile.jpのEメールに対応。SMS、Bluetooth 4.0、UMTSおよびGSMの国際ローミング(音声とSMS)、同時接続が最大10台のWi-Fiテザリング、IEEE802.11a/b/g/nの無線LANに対応する。

 通信速度は下り最大150Mbpsまでをサポート。赤外線通信はリモコンのみ、NFCは情報取得のみで利用できる。

 なお、防水・防塵、WiMAX 2+、キャリアアグリゲーション、ワンセグ、フルセグ、おサイフケータイには対応しない。

 バッテリー容量は2460mAh。連続待受時間は約600時間、連続通話時間は約1100分。

 大きさは約70×138×10.3mmで、重さは約135g。ボディカラーはホワイト、チタンの2色。

「LG G3 Beat」

太田 亮三