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格安スマホでもアプリ取り放題、ソースネクストが月額360円の「アプリ超ホーダイ」
(2014/10/29 20:07)
ソースネクスト株式会社は29日、スマートフォンアプリを定額料金で使用できるサブスクリプション型サービス「アプリ超ホーダイ」を提供開始した。対応OSは、Android 4.0以上。
MVNO事業者などと協業し、大手キャリアが展開しているアプリ取り放題サービスと同様のサービスを、格安スマートフォン/SIMの付帯サービスとして販売する。料金は月額360円(税別)。サービス開始時点では、「イオンスマホ」を提供するイオンリテールや、「うれスマ」を展開するビッグローブなど、MVNO事業者8社の参加が決定している。
アプリは、シニア向け、主婦向け、ビジネス向け、子供向け、ゲーム、セキュリティにカテゴリ分けされており、「ぷよぷよフィーバーtouch」「家庭医学大辞典」「スマートフォンセキュリティ」「筆王2015」「ThinkFree Office」「マネーフォワード」といった50タイトル以上をラインナップする。2015年3月までに100タイトル以上をそろえる予定。
なお、アプリ超ホーダイを提供するMVNO事業者以外でも利用でき、ソースネクストの直販サイトから利用に必要なライセンスを購入できる。超ホーダイの販売パートナーは2015年3月までに50社、年間ユーザー数は100万人を目標としている。
スマホ普及を阻害するのは「料金の高さ」
アプリ超ホーダイの記者発表会では、ソースネクスト株式会社代表取締役社長の松田憲幸氏が登壇。スマートフォンの登場により、アプリによって人々の生活が便利になったとした上で、日本のスマートフォン普及率の低さを指摘した。
総務省の2014年版「情報通信白書」によると、日本のスマートフォン普及率は53.5%で、シンガポールの93.1%、韓国の88.7%、米国の69.6%と比較すると低い。松田氏は、スマートフォンに乗り換えない理由として最も多い「月額料金が高い」という、携帯電話に関する意識調査の結果を引き合いに出した。
2014年4月にイオンが月額2980円の格安スマートフォン「イオンスマホ」を発売し、MVNO各社が続々と市場に参入。スマートフォン普及率も、格安スマートフォンの登場により2018年度には70.9%まで上昇する見込みだ。一方で、大手3キャリアが提供するアプリの使い放題サービスは、回線事業者が中心のMVNOサービスでは展開が難しい背景があったという。
ソースネクストは、アプリの自社開発や国内外のパートナー企業との提携によりPC/スマートフォン向けソフトウェアを提供してきた実績を持っており、格安スマートフォン向けにアプリ使い放題サービスを提供する形となる。
格安スマホでもアプリ使い放題
ゲストとして登壇した、イオンリテール株式会社の橋本昌一氏(住居余暇商品企画本部デジタル事業開発部部長)は、イオンスマホの登場により、高年齢層のスマートフォン販売が伸びていることを紹介した。イオン店舗での大手キャリアのスマートフォン年齢別販売比率は、50歳以上で全体の15.1%であったのに対し、イオンスマホでは50歳以上の比率が全体の51.7%に上るという。
店頭でスマートフォンを販売する際に、主に高年齢層のユーザーから、アプリを試したいがどのアプリを使っていいのか分からないといった質問が多くなっているという。大手キャリアのアプリ使い放題のサービスをイオンでも提供できないか構想していたところ、ソースネクストから提案があり協業する運びになった。
また、イオンスマホに回線を提供しているビッグローブ株式会社代表取締役社長の古関義幸氏は、2年半前から「ほぼスマ」という名称で格安スマホを販売していたが、その時と比べるとMVNOの認知度向上を実感しているという。10月23日には、イオンスマホのデータ通信容量を月間2GBから5GBに拡張。アプリ超ホーダイで安心していろいろなアプリを試すことができるとした。なお、ビッグローブが展開する「うれスマ」でもアプリ超ホーダイを提供する。