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ワイヤレス給電を推進する団体、A4WPとPMAが規格の統合へ

 ワイヤレス給電技術を推進する団体、Alliance for Wireless Power(A4WP)とPower Matters Alliance(PMA)は、それぞれが進めてきた給電技術を統合することで合意した。

 これまでA4WPは磁気共鳴型、PMAは電磁誘導型のワイヤレス給電技術を採用してきた。またワイヤレス給電では、NTTドコモの一部機種で採用されている「Qi」(チー)もあるが、これは電磁誘導式で、ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)という団体が主導している。

 それらの参加企業をみると、A4WPはクアルコムやサムスンなどが主導してこれから商品を本格的に展開する段階。PMAはデュラセルやスターバックス、AT&Tモビリティなどが参画し、米国のスターバックス一部店舗や空港などでワイヤレス充電の環境を整えている。そしてWPCは三洋電機(当時)やテキサス・インスツルメンツ、ノキアなどが設立し、現在、運営担当の理事会にはLGやHTC、パナソニック、ソニー、東芝、ベライゾンワイヤレスなどが名を連ねる。ちなみにクアルコムはWPCの理事会メンバーの一員でもある。

 今回の合意を受けて、PMA側は、シングルモードとマルチモード対応機器において磁気共鳴充電規格としてA4WPの充電規格「Rezence」を採用する。一方、A4WPはマルチモードの実装サポートオプションとしてPMAの規格を採用する。こうした形で、相互運用性を提供するという。

関口 聖