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ドコモなど、大規模災害時の通信混雑緩和技術の実証実験

 NTTドコモ、NEC、富士通、NECソフトウェア東北、東北大学電気通信研究機構、東京大学先端科学技術研究センターは、大規模災害等により発生した通信の混雑を別の地域の通信設備を利用して緩和する技術の実証実験を開始した。

 今回の実証実験では、離れた2つの地域の通信設備を仮想化して連携させ、通信が混雑している地域の通信処理能力を増強する技術を検証する。東北大学と横須賀リサーチパークにあるテスト環境において、音声通話やメール、動画配信などの複数のサービスによる混雑状況を疑似的に発生させ、混雑の緩和を試みるとともに、両拠点の通信設備を一元的に管理・運用するためのモニタリングシステムの技術検証も行う。

 災害時の確実な情報伝達技術を開発することを目的に、総務省が「平成24年度一般会計補正予算」において「大規模通信混雑時における通信処理機能のネットワーク化に関する研究開発」として委託したもので、最終的な実験結果は2014年3月末までに総務省に報告される予定。実験開始に先立ち、2013年3月から検討が進められており、これまでの検討結果については、「CEATEC JAPAN 2013」併催のシンポジウムで10月3日に発表される。

湯野 康隆