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今夏のシャープは3キャリア7モデル、各モデルの進化をアピール
(2013/5/23 18:44)
シャープは、2013年の夏モデルの説明会を開催した。同社の通信システム事業本部 副本部長 兼 マーケティングセンター所長の新井優司氏から、今夏シャープが投入する3キャリア7モデルが紹介された。
シャープが今夏投入するモデルは以下の通り。
- NTTドコモ AQUOS PHONE ZETA SH-06E
- NTTドコモ AQUOS PHONE si SH-07E
- NTTドコモ AQUOS PAD SH-08E
- au AQUOS PHONE SERIE SHL22
- ソフトバンク AQUOS PHONE ss 205SH
- ソフトバンク AQUOS PHONE Xx 206SH
- ソフトバンク シンプルスマホ 204SH
「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」について新井氏は、「業界初のフルHDのIGZO、超高画質でハイパフォーマンス。実使用時間は62.5時間と2日を超えて使えるフラッグシップモデル」とアピールした。コンパクトな「AQUOS PHONE si SH-07E」については、「ガラスインサート設計によって持ちやすい幅59mm。4.3インチ液晶搭載のハイパフォーマンスはジャストフィットモデル」と説明した。
さらに、ソフトバンク向けの「AQUOS PHONE Xx 206SH」について、「業界初のフルセグ5インチ。大容量バッテリーで余裕の2日間超え」としたほか、「AQUOS PHONE SERIE SHL22」については、「驚きの3日間を実現したIGZO。電池を気にせず使える、時間を忘れて使える」とアピールした
なお、各モデルは仕様が異なっており、たとえばドコモのフラッグシップ機にあたる「AQUOS PHONE ZETA SH-06E」のみ、光学式の手ぶれ補正技術が搭載されているなど、少しずつ端末の性格が異なっている。詳細は各モデルの発表時のレポートを確認されたい。
新たな「Feel Logic」
シャープでは、スマートフォンの開発にあたって「Feel Logic」という思想で取り組んでいる。2013年の上期モデルもこのコンセプトに従ったモノ作りがなされている。
具体的には、IGZOディスプレイに省電力制御エンジンを搭載し、さらに、RGBの色空間よりもさらに人の知覚に近い色が再現可能とされるHSV色空間に対応する。新井氏は「人の肌や空の青、山の緑、美しいと感じるあざやかな色を表現できるようになった」と話した。
映像関連では、フルセグの視聴と録画のサポートが紹介された。カメラ機能については、新開発の画像処理エンジン「FEL photographer」を採用し、ノイズ低減するとともに高精細で高い色再現を実現している点や、、F1.9(固定)の明るいレンズもブレ抑制などに貢献している点などが紹介された。
サウンド関連については、音響リアリティエンジンを搭載したほか、Wolfson製の音声処理LSIを搭載し、113dBの解像度の高い音楽再生が可能とした。音楽については75時間の連続再生もポイントになるだろう。なお、端末にイヤホンを接続すると自動的に音楽プレーヤーアプリが起動する親切な設計になっている。スマホピアスなどアクセサリーを装着した場合にはこうしたアプリは起動しないという。
シャープの独自ユーザーインタフェイスとなる「Feel UX」もさらに進化している。感覚に訴えかける機能がふんだんに盛り込まれ、一皮向けた印象だ。たとえば、スマートフォンが大画面化していく中で、電源ボタンが押しにくいと感じたことはないだろうか。今夏のモデルは、画面オフの状態で画面をなぞるだけで、電源ONになり、画面をオフにした時も、端末を左右に振れば画面が消える。
また、タッチした時の感触も表現力が増しているので注目したいところだ。画面をタッチしてからはじくように動かす、いわゆるフリック入力では、スクロール中にわずかに振動し、最上部や最下部に到達すると「コツッ」と壁に当たるような感触が伝わる。文章ではなかなか伝わりにくい部分であるため、店頭などでチェックしてみることをおすすめしたい。
このほか、のぞき見防止機能であるベールビュー機能は、ディスプレイに数秒手をかざすだけで設定をオンにできるようになった。各機能には随所に動画で使い方を紹介する導線が用意されているので、YouTubeで使い方を逐次確認できる点も細やかな配慮と感じる。
発表会では、スマートフォンとの連携機能も紹介されていた。新井氏は「積極的に他社とコラボしていく。シャープのこだわりをしっかり伝えていきたい」と語った。
質疑応答
質疑応答ではさまざまな質問がなされた。シャープでは販売目標については非公表としてしているが常務執行役員 通信システム事業統括兼通信システム事業本部長の長谷川祥典氏は、「昨年よりも事業拡大する」と話していた。
海外展開について問われると、「中国については尖閣問題以降、残念ながらうまくいっていない。撤退ではなく、タイミングをみて継続的にやっていく。欧米についてはチャンスがあればやっていきたい」とした。
また、IGZOディスプレイを海外などで供給する可能性を問われると、事業部門が異なるため明言を避ける一方で、「シャープ全体としては部品などは売っていく」と話した。
このほか、ドコモのツートップ戦略について「ある意味ではイジメではないか。キャリアに任せておくと大変だが、SIMフリー端末を出す考えがあるか」といった質問がなされた。シャープの新井氏は、「(SIMロックフリー端末について)以前からいろいろ言われているが、果たして日本に根付くのか見通しにくい。海外では便利だと理解しており、ユーザーと業界全体のニーズを確認しながら考えていきたい」とするに留まった。