俺のケータイ of the Year

AQUOS PHONE SERIE SHL22

AQUOS PHONE SERIE SHL22

湯野 康隆編

「AQUOS PHONE SERIE SHL22」

 スマートフォンを使い始めてから大きな苦痛だったのが、頻繁に行う本体の充電である。1日に何度も継ぎ足し充電しないと帰宅するまで電池がもたない。外出の時はモバイルバッテリーを持ち歩かないと不安。そんな日々が続いていたのだ。

 しかし、「AQUOS PHONE SERIE SHL22」に使ってからというもの、そうした呪縛から嘘のように解き放たれた。

 バッテリーのもちが良いスマートフォンに対する取り組みは、各社さまざまな方法で行われてきた。スマートフォンで最もバッテリーを消費する部品は何かということで、シャープが目をつけたのがディスプレイ。今やIGZOはモバイル機器用ディスプレイの一大ブランドとして定着しつつある。さらに、SHL22では3200mAhの大容量バッテリーを搭載し、本当に丸一日充電せずに利用できるまでになった。

 それを追いかける富士通からもWhiteMagicディスプレイを搭載した「ARROWS NX F-01F」が登場。ユーザーの利便性に直結する部分なだけに、ディスプレイ以外での省電力化への取り組みを含め、何気にこの分野における日本メーカーの先進性・優位性は侮りがたいものがある。

 昨今の日本市場での端末の売れ行きを眺めると「iPhoneが強く、それを追いかけるXperia」という構図が見えてくるが、両社の端末に欠けているのが(もちろん、努力はしているのだろうが)、こうした電池のもちに対する不満の解消という視点だろう。

 バッテリーのもちは、新たな競争軸として、防水と並んで世界に自慢できる日本のスマートフォンの特長だ。そんな気づきを与えてくれた「AQUOS PHONE SERIE SHL22」を今年の「俺のケータイ of the Year」としたい。

湯野 康隆