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SIMフリースマホ輸入販売を装う被害、消費者庁が注意喚起

SIMフリースマホ輸入販売を装う被害、消費者庁が注意喚起

 消費者庁は、消費生活センターなどに「SIMフリースマートフォン」を巡って、不当な勧誘にあたるトラブルが寄せられているとして、注意喚起を行っている。Webショップ「SKS Telecom」の通信販売には実体がないとしている。

被害

 SIMフリースマートフォンの通信販売を謳う「SKS Telecom」は、利用者が指定口座に前払いで振り込んでも、商品となるSIMフリー版のスマートフォンが届かないという。ショップを運営するSKS Telecom Co.,Ltdは、香港が拠点と記載されているが、該当する住所に郵便物は届かず、電話番号も不通の状態という。

 消費者庁の報告には、具体的な勧誘事例が紹介されている。それによると、香港またはタイのバンコクからSIMフリー版のスマートフォンを届けると記載されており、代金前払いの上で、引き渡し時期や注文確認メールなども送られてくる。しかし、いずれも商品が届くことはないという。

 国際スピード郵便である「EMS」の問い合わせ番号も通知されるが、番号を確認しても該当の荷物は発送されていない。さらに「SKS Telecom」では、郵便事故の可能性があり調査すると案内。利用者が代金の返還を求めると、「郵便局に責任を追及し、調査依頼する」と先延ばしにされた上で、連絡が途絶える。今回は同じような事例が3例報告されている。

アドバイス

 消費者庁では、「SKS TelecomがWebサイトを利用しているSIMフリースマートフォンの通信販売には実体がないと強く疑われる」として、勧誘には応じないよう呼びかけている。

 また、前払いの通信販売には、商品が届かないといったトラブルが起こる可能性があるとして、契約する場合は慎重に行い、不審な場合は消費生活センターや警察に相談するよう案内している。

 さらに、国内で入手困難な商品の購入や、取り扱い事業者が限られる場合、事業者のWebサイトの情報だけを鵜呑みにせず、他のWebサイトの情報を参考にするよう呼びかけている。

津田 啓夢