auのLTE対応Androidスマホ、au Wi-Fi SPOTへの切替時間を短縮


 KDDIは、11月2日より順次発売する「4G LTE」対応のAndroidスマートフォンにおいて、Wi-Fi接続時に「EAP(イープ)認証」と呼ばれる方式をサポートする。これにより、公衆無線LANサービス「au Wi-Fi SPOT」のエリアに入ると、切替時間が従来より10秒ほど短縮される。

 今回導入されるEAP(Extended Authentication Protocol)認証は、LANなどで利用される認証方式の1つ。KDDIによれば、これまでWi-Fiスポットに接続する際には、無線をキャッチして繋がった後に、レイヤー3上で、サーバーに接続してIDやパスワードを使ったログイン処理が行われ、時間がかかっていた。しかしEAP認証では、レイヤー2において認証を行う形となり、10秒程度の短縮を実現した。

 同社では、Wi-Fiマークが点灯すると同時に通信できるようになると説明する。また、auのスマートフォン向けに提供されている「au Wi-Fi SPOT」のアプリでは、電波の強度をチェックして、携帯網やWi-Fiを切り替えるようになっている。このアプリの機能と、今回の接続時間の短縮が組み合わさることで、たとえば商店街など、Wi-Fiアクセスポイントがたくさん設けられているような場所を歩いていても、スムーズに複数のアクセスポイントとの接続・切断が行われる。

 こうした工夫がなければ、Wi-Fiアクセスポイントを見つけるたびにログイン処理に時間がとられ、なかなか通信できない状態となり、結果的にユーザーがWi-Fi機能をオフにしてしまう。KDDIではWi-Fiへの接続をスムーズにすることで、通信できない状態を減らし、Wi-Fiの利便性を高めて、利用頻度の向上を図ることで、通信量をオフロード(分散)させる。

 なお、今回は4G LTE対応のAndroidスマートフォンで利用できる機能となっており、iPhoneや過去のモデルなど、他の機種向けの取り組みについては未定とのこと。




(関口 聖)

2012/11/2 13:16