米アップルが組織刷新、iOSのスコット・フォーストール氏退任


 米アップルは、iOSを率いるソフトウェア部門の責任者だったスコット・フォーストール氏と、Apple直営店など小売り部門を担当するジョン・ブロウェット氏の退任を発表し、組織を刷新する計画を明らかにした。

 スコット・フォーストール氏は、アップルのソフトウェア部門の責任者で、iPhoneやiPadの発表会に必ず登場するキーパーソンの一人。米紙などでは次期CEO候補などと持ち上げられていることもあった。退任までの間は、アップルCEOであるティム・クック氏のアドバイザーに就任する。

 組織体制を刷新するアップルは、インダストリアル・デザインの責任者であるジョニー・アイブ氏にヒューマン・インターフェイスも担当させる。また、iTunesやApp Storeを立ち上げたインターネット関連の責任者であるエディー・キュー氏は、SiriとMapsアプリも統括する。

 さらに、Mac OS Xの開発責任者であるクレイグ・フェデリグ氏はiOSも担い、OS部門をまとめる。アップルの上級副社長であるボブ・マンスフィールド氏は、ハードウェア・エンジニアリング部門の元トップで、この部門をダン・リッキオ氏に引き継いだことで去就が注目されていた。同氏は新設されるテクノロジー部門の責任者となり、アップルのワイヤレスチームや半導体チームを統括する。

 このほか、退任が明らかにされたリテール部門の責任者ジョン・ブロウェット氏の後任人事については、現在探しているところで暫定的にティム・クック氏が統括する。

 

(津田 啓夢)

2012/10/30 14:26