「NTT料金請求一本化は脱法的行為」、競合会社が要望書


 KDDIやソフトバンク、イー・アクセス、ケイ・オプティコム、ウィルコム、UQコミュニケーションズ、全国のケーブルテレビ事業者など各事業者は、NTTグループが7月に導入する方針の料金請求・回収の一本化について、料金面やサービス競争などで弊害が及ばないよう、総務大臣に対して要望書を提出した。

 今回提出された要望書は、2月2日にNTT(持株)および子会社のNTTファイナンスが発表したNTTグループの料金請求・回収一本化に対するもの。これは、今年7月より、NTT東日本・NTT西日本・NTTドコモ・NTTコミュニケーションズの利用料の債権をNTTファイナンスが譲り受けるというもの。固定電話も携帯電話もNTTグループ、というユーザーの場合、事前申請することで料金の請求書を1つにまとめることもできる。

 これに対し、競合各社では、この施策が通信業界の競争環境へ与える影響について一切検証が行われておらず、NTTグループの市場支配力が高い中で一方的に導入されることは、極めて問題がある、とする。さらにNTTファイナンスへ、固定・携帯にかかる料金債権が集約化され、あわせて担当人員が統合させることは、これまで、総務省で行われてきた、NTT再編などの競争政策の流れを無視して、NTTグループの再統合・独占回帰をなし崩し的に図っており、NTT法の趣旨に反する脱法的行為、と非難している。

 総務省に対しては、NTTが示した施策の実施延期、見直しなどを検討し、有識者会合などのオープンな場で調査・審議するよう求めている。

 今回の要望書では、以下の事業者が名を連ねている。


明石ケーブルテレビ
旭川ケーブルテレビ
イー・アクセス
石垣ケーブルテレビ
イッツ・コミュニケーションズ
入間ケーブルテレビ
ウィルコム
STNet
エヌ・シィ・ティ
エネルギア・コミュニケーションズ
エム.ビー.エス
沖縄通信ネットワーク
金沢ケーブルテレビネット
関西ブロードバンド
九州通信ネットワーク
九州テレ・コミュニケーションズ
近鉄ケーブルネットワーク
ケイ・オプティコム
ケイ・キャット
KDDI
KCN京都
Knet
ケーブルテレビ
ケーブルテレビ徳島
広域高速ネット二九六
こまどりケーブル
コミュニティネットワークセンター
彩ネット
狭山ケーブルテレビ
シー・ティー・ワイ
CCJ
ジャパンケーブルネット
ジュピターテレコム
上越ケーブルビジョン
湘南ケーブルネットワーク
仙台CATV
ソフトバンクテレコム
ソフトバンクBB
ソフトバンクモバイル
丹南ケーブルテレビ
中海テレビ放送
中讃ケーブルビジョン
中部テレコミュニケーション
ティエイエムインターネットサービス
テレビ岸和田
テレビ鳴門
東京ケーブルネットワーク
東京ベイネットワーク
東北インテリジェント通信
鳥取中央有線放送
長崎ケーブルメディア
新潟通信サービス
社団法人 日本ケーブルテレビ連盟
ニューメディア
東阿波ケーブルテレビ
東松山ケーブルテレビ
ひろしまケーブルテレビ
フュージョン・コミュニケーションズ
北陸通信ネットワーク
北海道総合通信網
マイメディア
ミクスネットワーク
南東京ケーブルテレビ
三原テレビ放送
UQコミュニケーションズ
ゆずの里ケーブルテレビ




(関口 聖)

2012/2/15 14:43