ヘビーユーザーから女子まで! Windows Phone「IS12T」体験会


 8月28日、日本マイクロソフトは、WindowsPhone7.5搭載のIS12Tをアピールする「Fun Lounge produced by Windows Phone」を開催した。

 このイベントは幅広いユーザー層にWindowsPhone7.5 IS12Tをアピールすることを目的として、女性ユーザー50人を含む、100人のユーザーをマイクロソフトに招待。担当者からの機能や裏技の紹介、先行利用者の感想などのセミナーと、会場に用意された実機に触れることができる場所が提供された。

日本マイクロソフト コミュニケーションズパートナー統括本部エグゼクティブプロダクトマネージャ 石川大路 氏WindowsPhone7.5で出来ること 主要三点WindowsPhone7.5の三つの特徴

 オープニングは日本マイクロソフト コミュニケーションズパートナー統括本部エグゼクティブプロダクトマネージャの石川大路氏の説明からスタート。石川氏はIS12Tについて、「防水機能やカラーバリエーションなど日本のユーザーのために作られた機種」とハードウェアとしての特製を紹介した。

 さらに、基本ソフトにSNSが組み込まれ、人と自然とつながれることや、動作やサービス連携など全ての機能が軽快に動くこと、メトロデザインで使いやすく心地いいといったソフトウェア的な特徴を説明した。

 

写真はクラウドにアップロード。女子大生は「軽いのにビックリ!」

 参加者に向けた特別プレゼントとして、「当社のすぐ下にはauショップがあります。今日のイベントに参加し、購入したい! と思われた方は帰り道にこのauショップに寄ってもらえれば、5000円の特別割引価格で販売します。これは結構、大きいですよ!」とテレビショッピングを思わせるような特別割引で、会場も歓声の声で沸いた。

日本マイクロソフトの近隣のauショップでの特典販売30階の入り口には看板と風船で明るくお出迎え!

 その後は、同時進行で行われる様々なイベントを参加者がチョイスして参加する方式。実践的な用途を紹介する「Lifestyle Session」は、デベロッパー&プラットフォーム統括本部 UX&クライアントテクノロジー推進部 デベロッパーエバンジェリスト 高橋忍氏とOEM統括本部 アカウントエグゼクティブ 辻純氏の掛け合いで、WindowsPhoneに関する様々な秘話が紹介された。

 ハードメーカー向けの支援を行っている辻氏は、「通常は製品が発売される1年から1年半前に製品開発をお願いするところから始まるが、WindowsPhone7.5はく新しい製品ということで約2年前から極秘裏に動いていた」ことを明らかにした。

 当時はWindowsPhone7.5がどんなOSなのかモデルとなるハードウェアもない状況であり、「前バージョンまでとは全く違うOSであることを理解してもらうところからスタートし、新しいOSにはどんなハードウェアが似合うのかといったところから話し合いを詰めて、新製品開発にこぎつけた」という。

 このセッション後、辻氏に確認したところ、「今回、WindowsPhone7.5が日本向けならではの機能を搭載した日本製ハードからスタートすることができたのは、プラスだったと考えている。日本の端末メーカーさんの反応も、米国、欧州でWindowsPhone7が発売以降は良くなってきている。モバイル端末市場も厳しい環境にあるが、日本の端末メーカーさんにはWindowsPhoneによって日本市場だけでなく、海外市場進出につなげて欲しい」と現在対応機を発売していない端末メーカーからも製品が登場する可能性があるという。

WindowsPhoneの使い方紹介だけでなく、様々な裏話も披露された「Lifestyle Session」日本マイクロソフト デベロッパー&プラットフォーム統括本部 UX&クライアントテクノロジー推進部 デベロッパーエバンジェリスト 高橋忍 氏日本マイクロソフト OEM統括本部 アカウントエグゼクティブ 辻純 氏

 

日本語版開発スタッフがこだわって開発したカーブフリック

 高橋氏はWindowsPhoneならではの使い方を紹介。例えば、タイルアイコンはアプリケーションのアイコンであるだけでなく、Webページのお気に入りのさらにお気に入りの画像をアップにして、その部分だけをアイコンとして利用できる。

 「タイルはアプリケーションのショートカットとして利用するだけでなく、人とは違う使い方、見せ方ができる。自分ならではのものにして使って欲しい」(高橋氏)とアピールした。

 日本語入力のためのカーブフリックは特に日本語版開発スタッフがこだわって開発を進めた。「戻る」、「進む」ボタンは、変換などを行う際、あった方が便利!という声があったことから、日本側からつけることがリクエストされた機能。その結果、「戻る」、「進む」ボタンはワールドワイドで搭載されることになった。

 また、「カーフブリックは濁点でもワンストロークで入力することができるので、ほぼ考えているのと、音楽が同じスピードで入力できる。カーフブリックカラオケが実現できるのではないか?と考えて練習を重ねました」という高橋氏の特技(?) が披露された。

 カーフブリックカラオケとは「島唄」の曲と同時に、歌詞を入力するというもの。ビデオで公開された映像では見事に曲と入力のスピードが一致。ここまで上達すれば宴会の芸として披露できるかもしれない。

Webページのお気に入り部分をアップにすると、それがそのままトップページのタイルに表示される。「単なるアイコンと思わないで」と高橋氏カーブフリックに設けられた「戻る」ボタンは日本の開発陣からのリクエスト。必要性が認められて、世界共通機能となった

 クラウドとの連携機能が充実していることもWindowsPhone7.5の特徴のひとつとなっているが、「SkyDrive経由でのデータアップロードは日常利用している時にはほとんど意識していない。意識していないが、今までは実現できていなかった自宅のパソコンにあった猫の写真を共有し、会社の同僚に簡単に見せることができる」(高橋氏)と意識せずにクラウドを利用できることも紹介された。

SkyDriveに写真をアップロードすることで、「クラウドであることを意識することなく、写真をパソコン、IS12Tとで共有できる」

 デモコーナーでデモ機を触っていた女子大生という参加者に話しを聞くと、現在はiPhoneを利用しており、「もうすぐ2年になるので、契約期間が終わる時にWindowsPhoneも選択肢のひとつかな」と思って参加したのだという。

 実機を持っての感想は「軽いのでびっくり」したとのこと。この軽いとは動作が軽いだけでなく、筐体が予想よりもかなり軽かったことに驚いたのだという。

 友人の中にはSNSにはまっている子も多いため、「iPhoneのように自分でインストールしなくても、ある程度アプリケーションが用意されているので、購入してすぐに使うことが出来そうな点はいい」という点には高評価の声があがった。

 ただし、「ガラケーからの買い換えを考えるには、(筐体の)カラーバリエーションがもっと増えて欲しい」という。

 また、「テレビのCMを見ても、中に入っているiPhoneなのか、AndroidなのかOSの違いまでわかっている友達は少ない」そうだ。

WindowsPhoneフォトコーナーには、特製顔出し看板も用意された「持ってみたら軽いのにビックリ!」とイベントに参加した女子大生の皆さん
タッチ&トライコーナーにはターゲットとなった女性ユーザーの姿も多数

 

「男性はもちろん女性にも便利な機能を搭載」展示はデコバージョンも

 セミナーサークルでは、「先行モニターによる体験談」と「Technical Session」が同時刻に開催された。

 先行モニターはジャーナリストのイケダハヤト氏と、コミュニティサイト「HappyOL」のメンバーでOLの上野真紀子氏の二人が、1週間製品を使っての感想を率直に報告。「おべっかではなく、動作が軽い」とイケダ氏が感想を話すと、上野氏も「待つことなく動かすことができた」と操作性の良さを高く評価した。

 利用シーンとして上野氏は、「人を主体とした操作性が、女子会の際の連絡に向いている。写真の共有も便利だった」と女子会の開催前、開催後の両方に大きな力を発揮したことを紹介した。

先行ユーザーとして感想を披露したジャーナリストのイケダハヤト氏女子会なども主催する先行女子ユーザーとしての感想を披露した上野真紀子氏上野氏は女子会の写真共有で、「かなり便利です」と実感したことを披露

 一方、Technical Sessionは男性参加者ばかりの会場で、開発ツールを利用してWindowsPhoneを利用するための方法などが紹介された。

 参加者にはWindowsPhoneを見ての素直な感想を一言で紹介する「WindowsPhoneひとこと選手権」が開催された。ひとことの中には、「マイクロソフトの本気を見た」というものや、「これはジョブズが引退するわけだ」とマイクロソフト社員にはなかなか言えないひとことも。

 多くの声の中から、見事に最優秀賞を獲得したのは「じわっとくる」。触っているうちにその良さを感じるあたりが最優秀賞を獲得した要因となった。このひとことを書いた参加者には、モニターとして利用できる権利が授与された。

ヘビーなパソコンユーザーと思われる男性参加者が集合した「Technical Session」
WindowsPhone7.5を見て感じたファーストインプレッションを言葉にした「ひとこと選手権」で最優秀賞に選ばれた「じわっとくる」を書いた男性への賞品はIS12Tのモニター件をプレゼント色々なひとことが並んだ、参加者自身が書き込んだひとことを集めた「ひとこと選手権」のホワイトボード

 このイベントを企画したセントラルマーケティング本部コマーシャルマーケティングコミュニケーショングループマーケティングコミュニケーションマネージャー・楠本恵氏は、「今回のイベントはスマートフォンには馴染みのない方から、マイクロソフト製品のファン、ガジェット好きの皆さんまで、幅広い方にWindowsPhoneの良さを体感していただくために企画した」とイベントの狙いを説明。

 「これまでのWindowsPhoneはビジネス向けで、利用者も男性中心というイメージだったが、バージョン7.5は、男性はもちろん女性にも、実際使っていただくと、便利だとご納得いただける機能も搭載している。そこであえて、社員が作ったデコバージョンの筐体を披露するなど、女性にもアピールしてみた。Windowsというと難しいと思ってしまう方でも、ぜひ手にとってみていただきたい」として、“幅広い層にご利用いただけるスマ―トフォン”をアピールすることが狙いの1つだったと説明した。

このイベントを企画した日本マイクロソフト セントラルマーケティング本部 コマーシャルマーケティングコミュニケーショングループ マーケティングコミュニケーションマネージャー 楠本恵 氏auが用意している着せ替えジャケットマイクロソフト女子社員お手製のデコWindowsPhone7.5 IS12T

 




(三浦 優子)

2011/8/29 06:00