新潟・福島の大雨で各社に通信障害、支援措置も発表


 7月28日からの大雨で、新潟県、福島県の一部地域で各社の携帯電話ネットワークに通信障害が発生している。

NTTドコモ

 NTTドコモでは、8月1日午前10時時点で、新潟県の三条市、南魚沼市、魚沼市、十日町市、長岡市、加茂市、福島県の南会津郡只見町、南会津町、檜枝岐村のそれぞれ一部地域で通信障害が発生している。対象はFOMA、movaで、音声・パケット通信が利用できない状況になっている。

 原因は、停電や土砂崩れなどで伝送路が遮断されるといった原因による、基地局設備の故障。

KDDI

 KDDIでは、8月1日午前8時30分時点で、新潟県の十日町市、上越市、魚沼市、三条市、福島県の南会津郡南会津町、只見町、檜枝岐村、大沼郡金山町のそれぞれ一部地域で通信障害が発生している。対象はau携帯電話で、音声・パケット通信が利用できない状況となっている。

 原因は、他社設備の伝送路の故障や、停電による基地局のバッテリー切れによるもの。停波している基地局は新潟県で8局、福島県で8局となっている。

ソフトバンクモバイル

 ソフトバンクモバイルでは、8月1日午前9時時点で、新潟県の十日町市、中魚沼郡津南町、福島県の南会津郡只見町、南会津町、檜枝岐村のそれぞれ一部地域で通信障害が発生している。

 原因は停電および伝送路の故障によるもので、携帯電話が利用しづらい状況になっている。

支援措置

 NTTドコモは、災害救助法が適用された地域のユーザーに対し、支援措置を発表している。支援措置では、窓口で利用料を支払っているユーザーは、7月請求分(6月の利用分)の支払期限が8月31日まで延期される。また、8月31日までは、破損・故障した携帯電話の修理代金が一部減額される。このほか、自治体から要請があれば携帯電話・充電器を貸し出す。今後、災害救助法適用地域が拡大された場合、支援措置の対象地域も拡大される。

 KDDIでも、災害救助法が適用された地域のユーザーに対し、支援措置を発表している。避難などにより、au ひかり、メタルプラス電話、au one net ADSL、ケーブルプラス電話などの固定通信サービスを全く利用できない期間が発生した場合、申告により月額基本料や付加サービス利用料が減額される。また、携帯電話・固定通信サービスの利用料を窓口で支払っている場合、7月請求分(6月利用分)、8月請求分(7月利用分)の支払期限が9月30日まで延期される。

 このほか、大雨により破損・故障した携帯電話の修理費用が一部軽減される。自治体から要請があれば携帯電話・充電器を貸し出す。今後、災害救助法適用地域が拡大された場合、支援措置の対象地域も拡大される。

 ソフトバンクも、災害救助法が適用された地域のユーザーに対し、支援措置を発表している。窓口で利用料を支払っているユーザーは、7月請求分(6月の利用分で期限が7月26日のもの)、8月請求分(7月利用分)の支払期限が、請求書記載の日付から1カ月延長される。

 また、携帯電話の破損や紛失などで携帯電話の交換を希望する場合、一部の機種は無償で、そのほかの機種は一部減免されて交換できるようになる。無償交換の対象となる機種は店頭で確認できる。これら交換費用の減免措置は、新潟県、福島県のソフトバンクショップで8月1日より受け付けを開始している。このほか、災害復興を行う自治体やNPO法人から要請があれば、携帯電話や充電器を無償で貸し出す対応も実施する。今後、災害救助法適用地域が拡大された場合、支援措置の対象地域も拡大される。

 ウィルコムおよびウィルコム沖縄は、災害救助法が適用された地域のユーザーに対し、支援措置を実施する。窓口で利用料を支払っているユーザーは、7月請求分(6月利用分で、7月27日~8月12日に期限がくるもの)の支払期限が1カ月延長される。

 

(太田 亮三)

2011/8/1 13:03