イー・アクセス、災害節電対策で2年で40億円程度の設備投資

　イー・モバイルを展開するイー・アクセスは、東日本大震災を受けたモバイルおよびADSLサービスの災害・節電対策として、2011年度と2012年度で各20億円程度、2年間で40億円程度の設備投資を実施すると発表した。

　イー・アクセスでは災害対策として、今後、移動電源設備や移動基地局、衛星回線通信設備を追加配備する。また、臨時用大容量バッテリーを配備し、主要な基地局には無線回線を冗長配備する計画で、防水および水没対策基地局も導入する予定。大手通信工事会社との優先復旧契約を結ぶ方針も示された。

　これに加えて、大規模災害に備えて、長距離中継回線やデータセンター・オペレーションの分散化も継続的に実施していく。基地局やデータセンターのバックアップ設備も増強する計画だ。

　こうした主要な対策をこうじる一方で、ソーラー電力や風力といった自然エネルギーを利用した基地局電源設備についても、一部の基地局から導入するとしている。効率などを調査検討した上で、導入基地局を拡大していく方針だ。

　イー・アクセスによれば、東日本大震災よって、地震や津波などによる通信設備への被害があったほか、電力や中継回線の不通によるサービス復旧の遅れが生じたが、現在は全て復旧しているという。音声ネットワークは、地震直後も通信規制を行うことなく100％の接続成功率だったとしている。