米NVIDIA、ベースバンドチップ開発の英Iceraを買収


 米NVIDIAは、ベースバンドチップの開発会社である英Iceraを買収すると発表した。買収総額は3億6700万ドル(約295億円)で、両社の取締役会は承認済み。買収は30日以内に完了する予定。

 NVIDIAは、Android搭載のタブレット型端末などで採用されるアプリケーション・プロセッサ「Tegra」を提供している。Iceraの買収により、同社はスマートフォンや携帯電話の無線通信関連プロセッサであるベースバンドチップセットを獲得することになる。

 NVIDIAでは、Tegraを含めて両社の製品と技術が組み合わさることで、成長著しいモバイル市場のリーダー企業としてのポジションを強化するとしており、Iceraの技術を獲得したことで、携帯電話とタブレットをサポートできるプラットフォームが得られるとしている。ただし、今後も既存のベースバンドチップメーカーとのパートナーシップは継続する方針で、端末メーカーの要望に応じて供給されるものとみられる。

 Iceraは、2002年に設立されたマルチプロトコル対応無線通信用ベースバンドチップの英開発会社。2G~4G向け製品を展開しており、ベースバンドはソフトウェアベースとなる。

 



(津田 啓夢)

2011/5/10 12:30