Google、Android向けカーナビアプリ「Google マップナビ」


Googleの井上氏

 Googleは、Android向けのカーナビゲーションアプリ「Google マップナビ」(ベータ版)の提供を開始した。地図サービス「Google マップ」を最新版のVer.4.5にアップデートすることで利用できるようになる。利用料は無料。

 「Google マップナビ」は、助手席などの同伴者の利用を想定したAndroid向けカーナビアプリ。Android 1.6以上の端末で、GPS機能のある端末で利用できる。「Google マップ」の地図を利用し、なめらかな拡大縮小を実現している。

 経由地を含むルート検索、一般道優先(高速道路を使わない/有料道路を使わない)などでルート案内できる。マップ上には、駐車場やガソリンスタント、コンビニ、レストランなどの情報も重ねて表示できる。画面は縦横自動で切り替わる。

 マップ表示だけでなく、「Google マップ」の航空写真を表示させてナビが可能。また、ストリートビューとも連携しており、現在地周辺の実際の風景を確認しつつ、目的地まで向かえる。地図のナビゲーションエンジンは、Googleが独自に開発したもので、歩行者向けナビゲーションと同様のもの。米国ではすでに提供されているが、ルートの細かいチューニングなど、日本側が開発した部分なども盛り込まれている。

 走行レーン表示機能などは用意されておらず、現状では、VICSやプローブ情報を元にした渋滞情報などは取得できない。時期は未定だが、渋滞状態への対応は進めているという。

 検索機能が充実しており、音声入力による検索や周辺スポットの検索、トイレスポットの検索など、Googleの検索サービスと連動した機能などが盛り込まれている。通常のGoogle検索の結果が表示されるため、検索した情報には広告が含まれる場合もある。また、飲食店情報からクーポンを取得したりといった使い方も可能。

 なお、iPhoneなどのAndroid以外の端末への提供については未定としている。ただし、Googleではプラットフォームを問わずあらゆる端末にサービスを供給する方針をとっており、この方針に変更はないとしている。

 Googleのプロダクトマネージャーである井上陸氏は、モバイル検索の市場が2008年から2年で5倍に伸びており、2010年も含めると年間で4倍になると説明。今回のカーナビアプリについて同氏は、スマートフォンの新たな使い方の提案だと話していた。Googleでは、多様で充実した検索機能を軸としたナビゲーションサービスを提供し、カーナビ専用機とは異なるアプローチで展開していく考え。



 

(津田 啓夢)

2010/9/16 12:51