HD動画撮影、DLNA対応のNEC製「N-04B」


N-04B(Red Motion)

 「N-04B」は、Wi-Fi機能などを搭載する、NEC製のハイエンドFOMA端末。タッチ操作にも対応する。高機能なハイエンド志向のPRIMEシリーズのモデル。5月27日発売予定。

 2軸回転ヒンジデザインを採用する。ディスプレイはタッチ操作にも対応していて、ディスプレイを表に出した状態で折りたたみ、タッチで操作できる。

 カーソルキー中央の決定キーは、これまでのNEC端末でも採用されている「ニューロポインター」で、アナログスティックのような全方向型のコントローラーとなっている。ニューロポインターにより、メニューの各所やフルブラウザなどで、パソコンのマウスポインタのようなカーソル操作が可能。

 無線LAN機能(Wi-Fi)を搭載し、アクセスポイント経由でインターネットに接続できる。Wi-Fiは最大54MbpsのIEEE802.11gに対応。さらにN-04B自体がWi-Fiアクセスポイントとなり、ゲーム機などWi-Fi機器が接続することで、FOMAのインターネット回線を共有できる。最大4台までのWi-Fi機器を接続可能。N-04Bがアクセスポイントに繋ぐ場合、逆にN-04Bがアクセスポイントとなる場合の両方で、Wi-Fiの簡易設定機能、「らくらく無線スタート」と「AOSS」に対応する。

 カメラには1220万画素のCMOSを搭載。画角は28mm相当。動画撮影機能は、解像度1280×720のHD動画を撮影可能。フレームレートは秒間15フレームで、ビットレートは10Mbps、フォーマットは3GPPとなる。フルHDは非対応。QVGAサイズの動画を毎秒120フレームで撮影し、毎秒15フレームの1/8速再生もできる。

 静止画撮影機能としては、約0.6秒でカメラが起動し、約1.4秒で撮影できる「クイックショット」機能がある。N-04Bは高速なプラットフォームを採用するため、ほかのNEC端末のクイックショット機能よりも少しだけスピードが速く、ケータイとしては世界最速が謳われている。クイックショット機能では、シーン自動認識などの一部機能が利用できなくなる。

 このほか、動くものを追尾してフォーカスする「ついてくフォーカス」や顔を認識しての自動レタッチ機能、自動シーン認識、パノラマ撮影などの機能を搭載。タッチ操作でフォーカスポイントを指定することもできる。ISO感度は最大で12800相当で、高輝度LEDフラッシュも搭載する。画像処理エンジンは「PictMagic IV」。33万画素のインカメラも搭載している。

 家庭内ネットワーク(LAN)経由でメディアファイル共有する規格、「DLNA」に対応する。N-04BがDLNAサーバーとなり、撮影したHD動画や静止画を、DLNA対応機器で閲覧したりダウンロードしたりできる。逆に、ほかのDLNAサーバー上にあるメディアファイルを、N-04Bからダウンロードしたりストリーミング再生することも可能。対応するメディアファイルは、動画は3GPPとWMV(ストリーミング非対応)だが、解像度やビットレートの関係で再生できないこともあるという。

 ただし接続保証がなされるのは、今夏以降に発売されるNEC製パソコン上のDigiOn製DLNAソフト「DiXiM」のみとなる。しかし展示場でのデモンストレーションでは、Windows 7のWindows Media Playerから、N-04B内の動画を閲覧できていた。

 今夏モデルでドコモが実施した使いやすさ改善の施策としては、LifeKit(便利ツール)や設定などのメニュー構成の改善、メニュー内リストでのアイコン表示、ソフトキーの配置統一、長押し機能の印字の4点すべてに対応する。

 W-CDMA/GSM方式に対応し、下り最大7.2Mbps、上り最大5.7MbpsのFOMAハイスピードに対応する。GPSやBluetoothにも対応。iコンシェルやオートGPSのほか、新サービスの「iBodymo」も利用できる。なお、プラットフォームにオペレーターパック採用したモデルとなる。

 日本語入力システムとしては、従来のNEC製端末ではNEC独自のMogic Engineが採用されていたが、オペレーターパックの関係で、日本語入力システムはiWnnが搭載されている。ただし従来のNEC端末と同様、ワンタッチ入力のT9システムは引き続き搭載している。

 メインディスプレイは3.3インチ、480×854ドットのフルワイドVGA液晶。サブディスプレイとして単色有機ELディスプレイを搭載する。microSD/SDHCカードは最大16GBまでサポートする。

 大きさは112×50×15.9mmで、重さは135g以下。ボディカラーはRed Motion、White Motion、Black Motion。連続待受時間は570時間で連続通話時間は200分。


White MotionBlack Motion

 



(白根 雅彦/津田 啓夢)

2010/5/18 14:06