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LINEのチャットで1万4000店舗から出前注文「LINEデリマ」

 LINEは、デリバリーサービス「LINEデリマ」の提供を開始した。食べたい料理をLINEアプリから探して、全国1万4000店舗から出前注文できる。

 LINEデリマの公式アカウント「@linedelima」を友だち登録して利用する。ピザや寿司、カレー、中華、お酒などさまざまなジャンルから注文できる。例えば、LINEで「お寿司が食べたい」とチャットで投稿したら、デリバリーに対応する寿司店一覧を表示するといったように、LINEのbot機能を活用した注文が可能。

 また、ジャンル別、地域からの検索機能を用意する。注文した商品の代金は一般的な出前のように到着時に現金で支払う。店舗が対応していれば、クレジットカード支払いやLINE Pay支払いも可能。注文に応じてLINEポイントが付与される。

 今後は、注文履歴に応じたレコメンド機能、ランキング機能、位置情報機能を使ってイベントやお花見の会場などに配達する機能などが追加される予定。

キャンペーン

 7月26日~8月7日までに「LINE デリマ」で初めて注文した先着5万名のユーザーに、300ポイントがプレゼントされる。また、同期間内に友だちに「LINE デリマ」を紹介すると、紹介する側と紹介された側の両方(先着5000組)に500ポイントがプレゼントされる。また、、一部店舗を利用すると10%分がポイントバックされるキャンペーンも、7月29日~8月9日に実施される。

 そのほか、「絶妙出前チャレンジ」として、加盟店舗のスタッフがおすすめする食べ合わせを紹介する企画がスタートしている。

出前館のシステムを活用、将来は日用品の宅配も

 LINEは以前、フードデリバリーサービス「LINE WOW」を提供した経緯がある。「LINE WOW」はサービス開始から1年を迎える直前の2015年11月に終了した。LINEの出澤社長は「LINE WOWには非常に大きな可能性を見出していたが、全国に拡大していく上で、我々だけで提供するには時間がかかると考えた」と語る。

 「LINE WOW」終了後、LINEはオンラインで出前サービスを手がける夢の街創造委員会提携。2016年7月に公式アカウント「出前館 on LINE」をスタートした。同アカウントではチャットなどから出前館の店舗を提案する機能を備えていたが、「LINE デリマ」では店舗ページの表示から注文までをLINEで完結する仕組みになっている。

左から、吉野家 代表取締役社長 河村泰貴氏、LINE 代表取締役社長 CEO 出澤剛氏、夢の街創造委員会 代表取締役社長 中村利江氏

 男性が中心ユーザーの出前館のオンライン予約サービスと比べ、LINE上で展開する「出前館 on LINE」は、ユーザーの7割が女性と、その属性が大きく異なる。出前館に加盟する吉野家の河村泰貴社長は「お客さまへのタッチポイントが非常に広がる」と期待を語った。

 出前館では、「シェアリングデリバリー」という仕組みをテストサービスとして提供している。これは、新聞販売店と提携し、周囲の20~25店舗の出前を代行してもらうというサービスで、加盟飲食店は人員やバイクを用意せず、出前サービスを提供できるという。吉野家はこの仕組みを活用し、10店舗程度で展開している。

 夢の街創造委員会の中村利江社長は、今後「シェアリングデリバリー」の仕組みを全国230エリアを目標に展開していく方針と紹介。出前サービスだけでなく、日用品や薬などの配達もこの仕組みを活用して展開可能とした。

 LINEも「LINE デリマ」の将来構想として、日用品や生鮮食品などの総合宅配サービスへの成長を目指すという。