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子供向けYouTubeアプリ、「YouTube Kids」提供開始
2017年5月31日 14:04
Googleは、動画配信サービス「YouTube」において、子供向けのコンテンツをまとめ、保護者向けの管理機能を搭載したアプリ「YouTube Kids」の提供を開始した。アプリの利用は無料。
「YouTube Kids」は、子供向けの人気アニメをはじめとした、YouTubeのコンテンツがまとめられているアプリ。米国では2015年から提供されていたが、日本でも提供が開始された。アプリは、分かりやすく大きなアイコンなど、子供向けのデザインを採用。音声検索機能で、文字を入力しなくても見たい動画を検索できる。
子供向けコンテンツは「アニメ・ドラマ」「おんがく」「まなぶ」「はっけん」の4つのカテゴリーが用意される。日本向けコンテンツとして、「アニメ・ドラマ」では妖怪ウォッチやひつじのショーン、うっかりペネロペ、しまじろうのアニメ、絵本の読み聞かせ動画などを用意。YouTube Kidsのみで提供されるオリジナルコンテンツや、海外のアニメなども用意される。
「おんがく」「まなぶ」「はっけん」でも同様に多数の日本向けコンテンツが用意される。
保護者向けにはタイマー機能が提供され、動画の視聴時間を管理できる。タイマー設定はアプリを起動しなおしても継続する。検索設定では、検索機能をオフにした場合は新規にコンテンツを検索できなくなるが、アプリにより選ばれた動画や、視聴に基づいたおすすめの動画を視聴できる。
また、任意のパスコードを設定して、使用制限や設定に保護者のみがアクセスできるようにできる。
このほか、ChromecastやApple TV、ゲーム機、スマートテレビなどで、大画面で楽しむことも可能になっている。
「YouTube Kids」として提供されるコンテンツの対象年齢は2~10歳向けが中心。アプリでは、未就学児童、学齢児童向け、すべての子供向けという3種類から選択できる。
「YouTube Kids」で提供されるコンテンツは、YouTube上で公開されている動画について、アルゴリズムによりフィルタリングし、子供向けとして選定する形。視聴したくない動画やチャンネルが表示された場合、保護者はアプリ上でブロックすることが可能。子供の視聴に適さないと思った場合には報告もできる。
「YouTube Kids」の提供について、YouTube グローバル Family&Learning コンテンツ ディレクターのマリーク・デュカード氏は、「今の子どもたちは、ボーダーを感じない。モバイル、タブレット、テレビまでシームレスに扱う。非常に好奇心が強く、学びたがる。さまざまなコンテンツを見ることで積極的に学ぶ傾向があり、動画をみて、インスピレーションを受けて、自分たちのプロジェクトを創造する」と、現代の子どもたちの傾向を語る。
デュカード氏は「今、家族向けのコンテンツは、YouTube上で最も増えている」と、注目され拡大している領域であるとした上で、アプリについては「子供たちが理解しやすいデザイン、言葉で提供する。現在までに28カ国で提供され、300億回の視聴回数、毎週800万のアクティブユーザーがいる。各アプリストアでは4~5の高い評価を得ている」と、内容にも自信をみせた。
31日に開催された説明会では、Kan&Aki's Channel、講談社(キッズボンボン)、小学館(コロコロチャンネル)、ベネッセコーポレーション(しまじろうチャンネル)、東映アニメーション(公式チャンネル、プリキュアチャンネル)などがコンテンツパートナーとして紹介されている。