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テザリングの値付けはどうなる? シンプルプランの狙いは? ドコモ幹部がコメント

 27日、NTTドコモの決算会見で、無料キャンペーン中のテザリングサービスの料金に関して質問が飛んだ。

 約1年後の2018年3月までは無料だが、値付けとしては月額1000円と設定されているドコモのテザリングオプション。競合他社はこの春までの無料となっていたが、ネットで話題になったこともあってか、立て続けに無料期間の延長を発表している。本誌「けーたいお題部屋」への投稿でも、「同じ蛇口から出た水なのに、用途によって追加料金を請求されるような違和感」「どうして自分で買ったデータ通信量に、さらに金を払わないといけないのか」と疑問の声が寄せられていた。

 27日の会見でもテザリングの値付けの考え方について問われると、NTTドコモの大松澤清博経営企画部長は、「ルーターなどがあるなかで、総合的に設定されている。今のスマホで快適に利用いただけるよう料金を考えている。いろんなご要望を受け止めながら、お客さま還元を含め適切に検討していきたい」とコメント。具体的な施策にまでは踏み込まなかったが、ユーザーからの声を踏まえて、何らかのアクションが期待されるところ。

 27日には、30GBをシェアできる月額1万3500円の「ウルトラシェアパック30」、シェアプラン用の基本プランで家族間の無料通話が可能でなおかつ月額980円という「シンプルプラン」が発表された。30GBのプランは既に一人用の「ウルトラデータLLパック」が提供されており、こちらは月額8000円。同じ通信量でも、利用する人数が異なると5500円(シェアオプション500円を含まず)高くなる形だ。

 一方、シンプルプランについては、ユーザーへの還元策のひとつという位置付け。収益面では、ユーザー1人あたりの売上(ARPU)が減少することは折り込み済で計画を立てているとのことで、売上は減ってでも解約率を抑えて、MVNOなど他社への流出を防ぎ、加入者基盤の拡大を目指す。吉澤社長は「ドコモに長く留まっていただき、確固たるものにしていくと、5Gなどに繋がっていく。残っていただくことに注力していきたい」と語っていた。