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音楽で振動するリュック、自転車スマート化アイテムなどが「+Style」に登場

銀座三越で期間限定の販売コーナー、製品化検討中の“空飛ぶ傘”も

 ソフトバンクは、IoT製品を中心にクラウドファンディングや輸入・販売を行うプラットフォーム「+Style」(プラススタイル)で取り扱う4つの新製品を発表した。1つはクラウドファンディングとしてこれから出資を募り製品化を検討する「SUBPAC S2 BACKPACK SET」で、残りの3つは海外などで発表された製品をいち早く輸入・販売するものとなる。

3月8日に「+Style」での取り扱いなどが発表された4つのアイテム

背中で振動する「SUBPAC S2」

 「クラウドファンディング」カテゴリーで出資を募り製品化を検討するのは、音楽や効果音に合わせて振動するプレートを内蔵したバックパック「SUBPAC S2 BACKPACK SET」。SUBPAC社が開発したもので、The Handが販売する。クラウドファンディングの開始は最速で4月下旬以降になる予定。価格は5万円程度を予定する。

 米国の音楽プロデューサーらが開発したという“接触音響デバイス”「SUBPAC S2」と専用バックパックを組み合わせたもの。バックパックと組み合わせることで背負いながら使用できるほか、「SUBPAC S2」を取り外せば、通常の椅子やソファでも背中との間に挟んで使用できる。VRデバイスと組み合わせて利用すると特に効果的としており、ゲームショウやニコニコ動画のイベントなどでもVRヘッドセットと組み合わせて試験的に展示・提供された。

自転車をスマート化「SmartHalo」

 「SmartHalo」(スマートハロ)は、スマートフォンと連携し、ナビや通知などをカラフルなLEDで表示できる自転車搭載用アイテム。CycleLabs Solutions社が開発し、BlueGreenGroupが販売する。ショッピングカテゴリーで3月下旬以降に販売開始予定。価格は2万円以下を予定する。

 スマートフォンのアプリと連携し、表面で点灯するLEDにより、ナビゲーションの方向を示したりフィットネスアプリの推移を表示したり、着信通知を知らせたりできる。ほかにも、前方を照らすLEDライトが搭載され、暗くなると自動的に点灯する。振動を検知して鳴動する防犯アラーム機能も備えている。

 自転車のハンドル中央付近に装着する専用マウントに装着し、盗難対策としてマウントからの取り外しには専用の鍵を利用する。

両耳ワイヤレスで音質にもこだわった「Air」

 「Air」(エアー)は、カプセル形状の専用充電器に収納して持ち運べる、左右が完全に独立したタイプのワイヤレスイヤホン。crazybaby社が開発し、Crazybaby Japanが販売する。「+Style」での販売開始時期は現在未定。価格も現在未定だが、1万円~2万円弱の範囲を見込む。

 カスタマイズしたCSRのチップや、振動板にカーボンナノチューブを使用するなどして「Hi-Fiサウンド」を謳うほか、マイクを内蔵し通話や音声による操作が可能。ボディは人間工学に基づいたエルゴノミクスデザインが採用されている。IPX6の防水・防汗にも対応している。ポータブル充電器と組み合わせることで15時間の再生が可能。

薄型の照明を自由に組み合わせ、色を変更できる「AURORA」

 「Nanoleaf AURORA」は、スマートフォンのアプリで色や発光パターンなどをさまざまに調整できる三角形の薄型LEDライト。NANOLEAF社が開発し、BlueGreenGroupが販売する。3月下旬以降に販売開始予定で、製品パッケージ(9枚入り)の価格は3万円前後になる見込み。

 発光する三角形のパネルは、小さな接点パーツを取り付けて数珠つなぎに拡張でき、三角形の辺が1つ接していれば、自由にレイアウトが可能。発光パネルは面積が比較的大きく光量もあるため、間接照明のように部屋の雰囲気を大きく変えられる。最大30枚まで制御でき、パネルの追加購入パッケージも用意される。また、Siriによる音声コントロールにも対応している。

 最初の1枚にはACアダプターを装着して使用する。パネルは接着テープで壁などに貼り付ける。

三越銀座店で期間限定の展示・販売

 3月8日には、「+Style」に追加される4つの製品についての発表会も開催された。ソフトバンク サービスプラットフォーム戦略・開発本部 室長で+Style事業責任者の近藤正充氏は、2016年に開始した「+Style」のこれまでの取り組みや実績に触れた上で、現在は10件の製品化検討プロジェクトが動き、クラウドファンディングは16件、輸入・販売のショッピングは39件が登録されていることを紹介する。

 また、2016年10月以降は、他社や団体が開催するIoT系のイベントや、テクノロジー系の展示会などにも参加し、コーナーを設けて展示や説明、販売を行っており、実際に見て触れられる機会を拡大してことを紹介する。

 この日発表が行われたのも東京・銀座にある「三越銀座店」9階の催事場「銀座テラス テラスコート」で、8日から2週間の期間限定で、同会場にて「+Style」の展示コーナーが設けられる。展示製品の一部は販売も行われる。

 近藤氏は、「IoTでも、ガジェットではない製品は、三越伊勢丹などで展示・販売することで、よりお客様に届くのではないか」とし、より幅広い層に訴求できる点に期待を示した。

ソフトバンク サービスプラットフォーム戦略・開発本部 室長で+Style事業責任者の近藤正充氏

 発表会には三越伊勢丹 執行役員 三越銀座店長の浅賀誠氏も登壇した。浅賀氏は「三越銀座店は“最旬グローバル百貨店”がテーマ。旬のもの以外にも、最先端のものも提案していかなければならない」と店舗のテーマと今回の取り組みが合致しているとした上で、「IoTは最先端の分野で、展示だけでは伝わらないものも多い。まずは見て、説明を聞いて、体験していただく。それが銀座三越で展開する大きな意義。これはなんだろうというものでも、聞いてみると、楽しいじゃないかという製品が多い。テクノロジーを駆使するのが楽しい、生活が新しくなるという発見がある。ぜひ新しい発見をしていただきたい」と、IoTの先端分野の商品の紹介にも前向きな方針を示している。

三越伊勢丹 執行役員 三越銀座店長の浅賀誠氏
三越銀座店 9階の展示会場

 ソフトバンクの近藤氏からはこのほか、「+Style」でのクラウドファンディングの目標達成時にかかる手数料を3月8日から無料にしたことが発表された(クレジットカードの決済手数料は除く)。また、金沢美術工芸大学と協力し、4~6月に特別授業を実施して、IoT製品のアイデアやデザインを考える産学連携の取り組みを進めることも明らかにされた。

「free Parasol」の紹介

 発表会ではまた、「+Style」にてユーザーとともに企画・開発し、製品化を検討していく「プランニング」カテゴリーに登場している、浮く傘「free Parasol」も紹介。試作中の傘(ドローン?)で実際に滞空する様子のデモが披露された。