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ドコモが薄さ0.1mmのIoT向けアンテナ、1モデルで主要国の通信方式に対応

 NTTドコモは、主要国の通信方式に対応可能なM2M/IoT機器用アンテナ「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」を開発した。法人向けの製品で、提供時期や価格は未定。

 「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」は、自動販売機や自動車、工場の製造機器などに取り付けて電波をつかむアンテナ。薄さ0.1mmの透明なフィルム型で、自動販売機のアクリルパネルや車両のガラス面に取り付けても、視認性を損なわない。

 800~900MHz、1700~2600MHzの周波数帯に対応し、GMS、3G(W-CDMA/CDMA2000など)、LTEの主要周波数帯と、Wi-Fi(IEEE802.11b/g/n)をサポートする。従来製品では、利用する国にあわせて複数モデルを用意する必要があったが、今回の製品では1つのモデルで主要国すべてに対応可能。

 受信感度は、周辺の金属などから受ける影響を考慮して、最大化するような調整も可能。建物内や地方部など、電波が届きにくい環境でも通信できるとしている。

 大きさは用途によって異なるが、標準的な用途では、幅×高さが約33×3cm。ドコモではアンテナを活用した、ソリューションサービスとして提供する予定。提供時期は未定だが、2020年度までに一定規模の納入を目指すとしている。

 なお、「フィルム型広帯域マルチバンドアンテナ」は、ドコモが11月17日~18日に、横須賀市のNTTドコモR&Dセンタ(YRP)で開催する「DOCOMO R&D Open House 2016」にて展示される。