エリクソン、高度に調整するElastic RANをソフトバンク網に投入

　エリクソンは、ソフトバンクのLTE網で「Elastic RAN」技術の展開を開始したと発表した。東京駅では、混雑する時間帯にデータ通信速度が40％向上したという。

　「Elastic RAN（Radio Access Network）」は、エリクソンの「Cloud RAN」コンセプトの一部を担う技術で、ユーザーと基地局のセルの調整を柔軟に行い、通信速度の向上を図る技術。Elastic RANでは、ユーザーの場所に関わらずネットワーク全体でセルの調整を行え、キャリアアグリゲーションで大きな効果を見込む。

　実際にソフトバンク網では、商用では初として、東京駅周辺のエリアにElastic RAN技術が投入された。この結果、3キャリアアグリゲーションに対応するスマートフォンでは、最も混雑する時間帯における下りの通信速度が、最大40％向上したとしている。

　ソフトバンクでは今後、ネットワーク全体にElastic RAN技術を投入していく方針。エリクソンは、セル間の調整方法にパラダイムシフトをもたらすものであり、ソフトバンクと協力してユーザーのニーズに応えていくとしている。