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2015年の携帯電話サービス契約数は世界79億。2022年には91億突破を予測

 矢野経済研究所は6月~9月にかけて、世界の携帯電話サービスおよび端末市場に関する調査を実施、その結果を公表した。携帯電話・スマートフォンメーカー、国内半導体メーカー、通信事業者、関連業界団体などを対象とし、同社の専門研究員による直接面談、電話・メールによるヒアリング、文献調査を併用して調査を行った。

 同調査によると、2015年の世界の携帯電話サービス総契約数は79億4278万7000契約で、世界人口に対する携帯電話普及率に置き換えると111.5%となる。2016年は82億819万5000契約(同112.2%)を見込み、2022年には91億4838万契約(同115.6%)を予測している。地域別に見るとASEAN・南アジアの新規契約数がとくに増加しており、北米市場も堅調。一方、中国、インドなど巨大市場では新規契約数は鈍化傾向にあるという。

 2015年の携帯電話サービスの契約数を通信システム別に分けると、2Gが40億4894万7000契約、次いで3Gは28億契約、4Gは10億9384万契約となる。2Gの契約数が最も多いが、3G・4Gの普及に伴い減少傾向にある。また、3Gは2019年の38億契約をピークに減少に転じる見通しで、2020年中には3Gと4Gの契約数が並ぶと予測。4Gは先進国をはじめ、多くの新興国で採用が進んでおり、2016年も拡大、18億1608万契約になる見込み。

 2015年の世界のハンドセット(フィーチャーフォン+スマートフォン)の出荷台数(メーカー出荷ベース)は、18億7974万7000台と推計。内訳は、フィーチャーフォンが4億7230万5000台、スマートフォンは14億744万2000台となった。2016年の世界のハンドセット出荷台数(同ベース)は19億6076万台(フィーチャーフォン:4億4664万台、スマートフォン:15億1412万台)と、前年とほぼ同水準を見込む。スマートフォンの需要は先進国では一巡して鈍化しているが、インド市場での需要本格化や、ASEAN・南アジア地域での需要は堅調な見通し。