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VRで“現地ガイド付き”海外旅行、KDDIの「SYNC TRAVEL」
2016年10月20日 13:43
KDDIとナビタイムジャパンは、リアルタイム遠隔旅行サービスのコンセプト「SYNC TRAVEL」を発表した。11月3日~4日に、28組限定で海外旅行体験サービスを提供する。体験サービスの料金は1組1980円(税込)。
「SYNC TRAVEL」は、VRゴーグルを装着して旅行を体験するサービス。映像を見るだけだったこれまでのVRコンテンツと異なり、現地ガイドと話しながら、街を観光できる。
現地ガイドが360度カメラを持って街を案内し、ユーザーは外国の風景を360度映像で楽しめる。ガイドとユーザーは通話がつながっていて、ガイド側もユーザーの顔を見ながら話せるようになっている。
ガイドを通じて現地の人と交流したり、ショッピングを楽しんだりできる。ガイドが購入した商品は、後日お土産として届けられる。
28組限定、東京・表参道で体験サービス
「SYNC TRAVEL」はコンセプトながら、11月3日と4日には、実際の体験サービスも提供される。抽選で28組(1組2名まで)で、東京・表参道の会場からロンドン、バンコク、シドニーへの旅を体験できる。
1回15~20分程度で、料金は1980円(税込)。抽選の申込はナビタイムの旅行手配サイト「NAVITIME トラベル」から。auユーザーでなくても申込める。
既存のデバイスで新たなコミュニケーションを「SYNC PROJECT」
KDDIは、通信と他業種がコラボレーションするコンセプトモデルを「SYNC PROJECT」として展開しており、2015年には東京と大阪のレストランをビデオチャットで繋いで同じ食卓を囲める「SYNC DINNER」を発表している。「SYNC TRAVEL」はその第4弾に当たる。20日には、発表会場と東京・柴又を繋いで、東京観光のデモンストレーションが披露された。
「SYNC TRAVEL」は、既存のデバイスやシステムを組み合わせて新たなサービスとして提供する。ユーザーが体験するVR端末はOculus Riftで、ガイドの持つ360度カメラにリコーのTHETAを用いる。
ガイドの持つデバイスにはauのタブレットが組み込まれ、タブレットの画面からユーザーの顔を見られる。海外と通話も既存のビデオチャットサービスなどを利用する予定だという。
今後の展開について、KDDIのデジタルマーケティング部 部長 塚本陽一氏は、「前向きに勧めていきたいが、多くのユーザーが使えるサービスとしての提供は未定」としている。
その上で補足として、「KDDIの本業は通信ネットワーク。今回はVRを組み合わせて、新たな旅行体験を提供した。旅行サービスだけを本格的に展開していくわけではなく、組み合わせの幅を広げていく」と、「SYNC PROJECT」の方針を説明した。