【IFA2016】

ASUS、円形ディスプレイ搭載の「ZenWatch 3」を発表

日本未発売の「ZenFone 3 Laser」なども展示

IFAに合わせて発表された新製品の「ZenWatch 3」。カラーは3色

 ASUSは9月2日(現地時間)に開幕する「IFA 2016」に先駆け、8月31日にプレスカンファレンスを開催。3世代目となるAndroid Wear採用スマートウォッチの「ZenWatch 3」を発表した。また、7月にベトナムで発表済みの「ZenFone 3 Laser」「ZenFone 3 Max」などの機種も、展示した。タブレットでは、「ZenPad 3S 10」を欧州向けに披露している。

ASUS初の円形ディスプレイを採用した「ZenWatch 3」

ASUSのエリック・ハーマン氏

 IFAに合わせた新製品として発表されたのが、スマートウォッチのZenWatch 3だ。これまでのZenWatchはスクウェアなディスプレイを搭載していたが、ZenWatch 3では円形のディスプレイを初めて採用。会見に登壇したASUSのEMEA(欧州、中東、アフリカ)マーケティング担当のエリック・ハーマンソン氏は、「これは本当に素晴らしいスマートウォッチだ」と自信をのぞかせた。

 こだわったのは「本物の素材と、プレミアムなデザイン」(同)。ケースには冷間鍛造のスチールを採用しており、バンドにもイタリア製のレザー素材などが用いられている。側面にはアナログの時計で一般的な3つのボタンを配しており、これも「Android Wearのスマートウォッチでは世界初」(同)となる。

金属素材を採用、バンドにはリアルなレザーが用いられている。側面のボタンは3つ
上部のボタンを押すとフィットネスアプリが起動。このアプリは別のものにすることもできる

 上部のボタンにはフィットネスアプリが割り当てられ、ワンタッチで起動可能。会場の説明員によると、アプリを変更することもできるようになるそうだ。中央のボタンはAndroid Wear標準のホームボタン。最下部のボタンを押すと時刻調整ができる仕様で、ここでも時計らしさを追求している。

 従来のZenWatchと同様、カスタマイズの多様さも売りにしている。ウォッチフェイスは50種類以上あり、スマートフォンアプリ上で様々な組み合わせを楽しめる。ウォーキングやランニングなどを計測するフィットネスアプリも内蔵。この機能は、95%の正確性を担保しているのが特徴だという。

多彩な種類のウォッチフェイスを用意
スマートフォンからアプリでカスタマイズすることもできる
主な特徴と価格

 チップセットには、クアルコムの「Snapdragon Wear 2100」を採用。スマートウォッチなどのウェアラブル端末用のチップセットとなる。「15分で60%まで充電でき、1日の利用に十分な電池残量になる」(ハーマンソン氏)という、急速充電機能にも対応。充電は背面の専用端子で行う。ZenWatch 3に装着できるオプションのバッテリーパックも用意される。

充電端子は背面にあり、専用チャージャーやバッテリーパックも用意される

 価格は229ユーロ(約2万6429円)で、発売時期は明言されなかった。会場の説明員によると、日本での展開予定は「不明」とのこと。一方で端末の画面には技適マークを表示できたため、従来機同様、日本でも発売される可能性も高そうだ。主なスペックはディスプレイサイズが1.39インチ、400×400ドット。512MBのRAMを搭載し、4GBのROMを備える。バッテリー容量は340mAh。ケースのサイズは1種類で45㎜、厚さは9.95㎜から10.75㎜となる

OSにはAndroid 6.0.1ベースのAndroid Wearを採用
機械式腕時計とのサイズ比較

「ZenFone 3」派生モデルや、「ZenPad 3S 10」を欧州で披露

 発表済みのスマートフォンやタブレットも、欧州に向け、改めて紹介された。プレスカンファレンスでは言及されなかったが、展示コーナーにはZenFone 3 LaserやZenFone 3 Maxが置かれていた。ZenFone 3 Laserは、カメラにレーザーオートフォーカスを採用したモデル。0.03秒でオートフォーカスできるのが特徴で、樹脂素材だった「ZenFone 2 Laser」とは異なり、ボディは金属となる。背面には、指紋センサーも搭載。欧州では、299ユーロ(約3万4508円)での販売が予定されているという。

レーザーオートフォーカス搭載の「ZenFone 3 Laser」
金属素材で、背面には指紋センサーも搭載

 ZenFone 3 Maxは「ZenFone 2 Max」と同様、他のモデルよりバッテリーを多く搭載したモデルという位置づけ。4100mAhのバッテリーを搭載するミッドレンジモデルで、こちらもZenFone 3 Laserと同様、筐体には金属を採用している。欧州での価格は219ユーロ(2万5275円)を予定しているという。

4100mAhバッテリー搭載の「ZenFone 3 Max」
本体をモバイルバッテリー代わりに使える機能も搭載

 タブレットは、7月に台湾で発表されたZenPad 3S 10を再披露する形となった。ZenPad 3S 10は、デザインや薄さに加え、エンターテインメント機能にこだわった9.7インチのタブレット。5.32㎜とベゼルを細くし、厚さも7.2㎜に抑えられている。一方で、ディスプレイは2Kと精細で、映像補正技術の「Tru2Life」を搭載。「ZenFone 3 Ultra」と同様、5マグネットスピーカーを搭載し、ヘッドホン装着時には、7.1チャンネルの「DTS HEADPHONE:X」も利用できる。

ベゼルのサイズを抑えた「ZenPad 3S 10」
7.2㎜と薄いのも特徴
DTSの「DTS HEADPHONE:X」に対応する
ホームボタンは指紋センサーを兼ねる