【IFA2014】

併催イベントでもスマホやスマートウォッチが出展

Windows Phoneやメディアテックチップ採用ウォッチも

 海外の大型展示会では、「ShowStoppers」や「DigitalFocus Global」といったイベントが併催される。IFAもその例外ではなく、この2つが9月4日、5日(現地時間)にそれぞれ開催された。小規模なホールに、机を1つか2つ並べただけのブースがひしめき合うイベントだが、小規模なメーカーはスマートフォンを出展。スマートウォッチの展示もいくつか見つけることができた。ここでは、2つのイベントで注目した製品を紹介していきたい。

小さなブースがひしめきあう展示会も開催された。写真は「DigitalFocus」のもの

キプロス共和国のメーカー「Prestigio」はWindows Phoneなどを出展

 キプロス共和国に本拠地を置く家電メーカーの「Prestigio」は、Windows Phoneを出展していた。同社はマイクロソフトが4月に開催した開発者向けイベント「BUILD2014」で新たなパートナーとして紹介されていたメーカー。ShowStoppersの会場には、Windows Phone 8.1を採用したデュアルSIM仕様の「Multiphone 8500 DUO」などが展示されていた。

新たにWindows PhoneのOEMメーカーとなったPrestigioの「Multiphone 8500 DUO」。背面には紋章があしらわれている

 このモデルは5インチのHDディスプレイを搭載したWindows Phone。1.2GHzのクアッドコアCPUを備え、1GBのRAM、8GBのストレージを搭載する。デュアルSIMに対応しており、1つが3G、もう1つがGSMとなる。同社のスマートフォンには背面に紋章があしらわれており、このモデルでもその特徴は踏襲されている。

Windows Phoneだけでなく、Androidスマートフォンも出展。薄型モデルの「Prestigio Grace」などが展示されていた。この端末には、メディアテック製のオクタコアCPU「MT6592」が採用されている。OSにはAndroid 4.4を採用する。

Androidスマートフォンもラインナップする。写真は「Prestigio Grace」。薄型で、フラットなデザインが特徴
Android搭載モデルは計3機種を展示していた

初のメディアテックプラットフォームを採用した「OMATE」

 スマートウォッチで注目したいのが、「世界で初めてメディアテックのプラットフォームを採用した」(説明員)という「OMATE」。6月に台湾で開催された「Computex Taipei」で発表された、「Aster」と呼ばれるチップセットを搭載しており、Androidスマートフォンから通知を受けることができる。音楽のコントロールなども行える。ハンズフリー通話にも対応するという。現時点ではAndroidのみだが、iOSには追って対応する予定。

メディアテック製のIoT向けプラットフォームを活用した「OMATE」
レザーバンドは交換可能だという
サイズは一般的な男性用腕時計よりやや大きい程度
音楽のコントロールなどもできる

 同プラットフォームを活用したことで省電力性能に優れているのが特徴だといい、会場の説明員によると「5日から7日は電池が持つ」とのこと。OSは「独自開発のもの」を採用。240×240ドットの正方形のディスプレイを搭載する。このディスプレイはタッチ対応。スマートフォンとの接続はBluetooth 4.0で行う。現在は予約受付中とのことだ。

デザインにこだわった「META」

 もう1つのスマートウォッチが「META」。「デザインにこだわった」というように、ベゼル部分にはメタルを採用。レザーバンドやメタルバンドなど、時計では一般的な素材を採用する。

デザインにこだわったという「META」
武骨なデザインで、インパクトがある

 機能はシンプルでスマートフォンから通知を受けたり、音楽などのコントロールをしたりといったことが可能となる。ディスプレイは128×128ドットと、先に紹介したOMATEよりややコンパクト。スマートフォンとはBluetooth 4.0で接続する。

ディスプレイにはメモリー液晶を採用している。音楽のコントロールなども可能

石野 純也