【IFA2014】
LG、本物志向でラウンドディスプレイ採用の「G Watch R」を初披露
「G3」の派生モデルも登場
(2014/9/5 14:44)
円形の「P-OLED」を採用した「G Watch R」
G Watch Rは、グーグルのウェアラブル端末向けプラットフォーム「Android Wear」を採用したスマートウォッチ。LG製としては第2弾となり、「クラッシックな時計をモチーフにした」(担当者)という、ラウンド形状のデザインが特徴だ。
素材使いも本物志向。ベゼルには金属を、バンドにはレザーを採用しており、腕時計と同様、バンドは交換することもできる。世界初の円形「P-OLED」を採用しており、有機ELの特徴を活かした省電力モードも搭載する。これは、有機ELがブラック表示時に電力を消費しないという特徴を生かしたもので、時刻など、最小限の情報だけをホワイトで表示。LGでは、これを「Ambient Mode(アンビエントモード)」と呼ぶ。
通常時の消費電力130mWなのに対し、アンビエントモードでは13mWと1/10になっている。バッテリーは410mAhを搭載。端末内にはクアルコムの1.2GHz駆動「Snapdragon 400」を内蔵するほか、BlutoothとWi-Fiのチップも搭載されている。
Android Wearとして通知を受けたり、腕元でナビゲーションを見たりといったことが可能。時計のデザインも複数用意されたものから選択できる。
ただし、LGエレクトロニクスのブースには、操作可能なG Watch Rは置かれていなかった。上記のように、チップセットを内蔵していることからWi-Fiでの通信にも対応していると思われるが、独自の機能は使うことができず、端末はAndroid Wearの機能を一通り紹介するデモモードになっていた。LG関係者によると、こうした制限はグーグルとの取り決めによってかけられたものだという。
なお、前日に発表されたASUSの「ZenWatch」や、ソニーの「SmartWatch 3」も同じくデモモードのみの展示で、各端末の独自機能は利用できなかった。複数関係者の情報によると、Android Wearは近日中のバージョンアップを控えており、これを適用することで利用が可能になるとのことだ。新バージョンのAnroid Wearはグーグル主導で発表されると見られる。
「G3」派生モデルや、ミッドレンジ端末も発表
日本でKDDIが販売する「isai FL」のベースとなった「G3」の派生モデルも展示された。
G3にスタイラスを搭載したモデルが「G3 Stylus」。IFAに合わせる形で、8月27日に発表された派生モデルだ。ペンは本体上部に収納できる形で、メモやジェスチャー操作を行える。デザインはG3に近く、特徴的な背面ボタンを搭載。一方で、ディスプレイやチップセットのスペックはフラッグシップであるG3から大きく落とされている。ディスプレイは960×540ドット、チップセットは1.3GHz駆動となる。
G3のコンパクト版と言えのが、「G3 S」。5.5インチのディスプレイを搭載していたG3に対し、G3 Sはインチで解像度はHDとなる。カメラにはレーザーオートフォーカスを搭載するなど、コンパクトだが一部の機能はG3と共通だ。これに対し、逆にディスプレイを大きくしたのが「G Vista」。5.7インチ、HDのディスプレイを搭載しており、1.2GHz駆動のクアッドコアプロセッサーを採用する。
GシリーズがLGの最上位ラインな一方で、同社は普及価格帯の製品としてLシリーズを用意している。その最新モデルとなるのが、「L Fino」と「L Bello」。前者は4.5インチのWVGAディスプレイを搭載したモデル、後者は5インチのフルWVGAディスプレイを搭載する。いずれのモデルもGシリーズで特徴的だった背面ボタンは継承されている。