【IFA2013】

ソニーでもサムスンでもない、IFAで見つけたもう1つのスマートウォッチ

ソニーは6月に上海で発表した「SmartWatch MN2」を出展

 ソニーやサムスン電子、クアルコムが製品を発表・出展し、IFAではにわかにトレンドとなっているスマートウォッチ。いずれも、スマートフォンと連携し、通知を腕元で確認できるのが特徴だ。ソニーやサムスンの端末は、アプリのインストールも行える。

サムスン電子は「GALAXY Note 3」に合わせ、腕時計型周辺機器の「GALAXY Gear」を発表した
クアルコムのスマートウォッチ「Qualcomm Toq」には、低消費電力のMirasolディスプレイが採用された
Android 4.0を採用した「BURG 17」。アナログ時計風のデザインを採用した「BURG 18」もラインナップ

 一方で、これらのスマートウォッチとは異なるアプローチの端末を開発しているのが、中国企業の「GUANGZHOU YOUJIA COMMUNICATION EQUIPMENT」だ。同社は「BURG」というシリーズのスマートウォッチをIFAの商談ブースに出展していた。大手メーカー端末との大きな違いは、BURGシリーズが単体で通信できるということ。端末の裏側にSIMカードが入り、通話にも対応する。NTTドコモが発売していた腕時計型PHS端末「WRISTOMO」に近いコンセプトと言えば、(その世代のユーザーは)イメージをつかみやすいはずだ。ただし、現状は「通信方式がGSMのため、日本では利用できない」(担当者)。

スピーカーとマイクを備えており、単体でも通話を行える
AndroidアプリのSkypeが起動した

 これまで独自OSを採用してきたBURGシリーズだが、数カ月以内に発売する最新モデルの「BURG 17」はOSにAndroid 4.0を採用。「Google Playも利用でき、アプリもインストールできる。作り方次第だが、Androidアプリは自動でディスプレイのサイズに合わせたスケーリングをするため、そのまま動くものも多い」(同)という。このように話しながら、担当者は筆者の前でSkypeを起動し、通信できる様子をデモした。

 BURG 17は1.54インチ、240×240ドットのディスプレイを搭載し、最大32GBのmicroSDカードを装着できる。ベゼル下には2メガピクセルのカメラを搭載。GPSでの位置測位や、Bluetoothによる通話も行える。また、Wi-Fiにも対応する。

 同シリーズを紹介した担当者は、アジア地域のセールスマネージャーで、「日本の市場はとても魅力的だ。ぜひとも発売したい」と意気込みを語った。同氏によると「我々は中国企業では珍しく、FCCやECなどの認証もきちんと取っている」といい、日本発売の際にはいわゆる「技適」も通過させる方針。日本でのパートナーも募集しているようだ。

独自OS採用端末は、すでに市場に投入されているという。GSM対応で電話だけが可能な単機能モデルは、販売店のブースで買うこともできた

石野 純也