【CES 2017】

ZTE、ユーザーコミュニティが発案した「Hawkeye」と、デュアルカメラの「Blade V8 Pro」を発表

ユーザーが開発をリードした「Hawkeye」
デュアルカメラ搭載のミッドレンジスマートフォン「Blade V8 Pro」

 ZTEは、1月4日(現地時間)、CESの開幕に先立って記者会見を開催。ユーザー主導のプロジェクトで生まれた「Hawkeye」と、ミッドレンジモデルでデュアルカメラを搭載した「Blade V8 Pro」の2機種を発表した。

米国で一定のシェア

米国法人社長のチェン氏

 記者会見では、まず、ZTE USAの社長、リキシン・チェン氏が米国での状況を語った。チェン氏によると、ZTEのシェアは、回線契約なし(no contract、プリペイドやSIMフリーモデルを意味する)で2位、Androidスマートフォンで3位、携帯電話全体では4位に位置しているという。米国で毎日同社のスマートフォンを利用するアクティブユーザーは3300万。グローバル全体と比べても、高いシェアを誇る。同時にZTEは、基地局やコアネットワークを提供するインフラベンダーでもあり、チェン氏は「5Gへの変革でリーダーシップを発揮していく」と語った。

米国には18年間関わり続けてきた
米国では高いシェアを誇るZTE

コミュニティ発の新スマホ「Hawkeye」

新端末を発表したイー氏

 続けて発表されたのが、ZTEのユーザーコミュニティである「Z-COMMUNITY」発の「Hawkeye」。Hawkeyeは、「従来と逆で、コンシューマーが開発をリードし、ZTEがチェックポイントになる」(ヴァイスプレジデント、ジェフ・イー氏)ことで生まれた端末だ。現在、クラウドファンディングのキックスターターで出資を募っており、出資額は199ドル(約2万3163円)から。発売は2017年第3四半期を予定しているという。

開発プロセスが、従来とは真逆だという
現在、キックスターターで出資を募っている

 記者会見の場ではプロトタイプのみが公開された格好だが、イー氏によると、Hawkeyeは、目の動きを感知し、画面スクロールなどを行えるのが特徴だという。これによって、ハンズフリーでの操作を実現。オプションのケースを装着すると、鏡などに貼り付けることが可能になり、メイクをしながら、歯を磨きながらといったシチュエーションでスマートフォンを利用できる。こうしたアイディアも、Z-COMMUNITYのユーザーが発案したものだ。最終製品では、デュアルカメラやHi-Fiオーディオへの対応も予定しているという。

「Hawkeye」のモックアップ

ミッドレンジのデュアルカメラスマホ「Blade V8 Pro」

 2機種目として発表されたのが、ミッドレンジモデルの「Blade V8 Pro」。イー氏が「ベストミッドレンジフォン」と評するように、229ドル(約2万6655円)と安価ながら、背面には13メガピクセルのデュアルカメラを搭載。指紋センサーや8メガピクセルのフロントカメラも備え、チップセットにはクアルコムのSnapdragon 625を採用する。ディスプレイは5.5インチのフルHD。米国での出荷は1月18日になる。

背面にデュアルカメラを搭載したミッドレンジモデルの「Blade V8 Pro」
デュアルカメラで、ボケ味のある写真を撮影できる

 なお、ZTEはBlade V8 Proの兄弟機となる「Blade V8」も用意しており、CESで展示する予定。こちらのモデルは日本市場にも投入する方針だ。