JRC、免許不要の微弱電波を利用したワンセグ自主放送システム


 日本無線株式会社(JRC)は、ワンセグ自主放送システム「Freeasy Cast」を4月1日より発売すると発表した。価格は個別見積もり。

 ワンセグ自主放送システムは「免許不要の微弱電波」または「小電力(免許要)」を利用、市販のワンセグ携帯端末などへ映像、音声、文字情報などといったオリジナルのコンテンツを配信できる。

 今回発売するワンセグ自主放送システム「Freeasy Cast」では、コンテンツ制作管理ツールからアンテナまで、ワンストップのソリューションを提供。官公庁や民間事業者への納入を想定している。

 提供の背景としては、現在の携帯電話は、ほとんどの機種でワンセグ放送受信機能を搭載しており、地上波デジタル放送以外に空きチャンネルを利用した独自の放送を視聴することが可能であることから、電波利用に関する免許が不要な微弱電波を用いることで、簡単にシステム構築が可能な「Freeasy Cast」の提供を開始したという。

 コスト面では、ワンセグ専用の変調器により、システムの低価格化・省スペース化を実現。アンテナのラインアップにより、屋内・屋外などさまざまな情報提供スポットの構築に対応するという。蓄積型の配信システムのほか、システム構成は異なるが、ライブ映像の配信やデータ放送のリアルタイム更新にも対応できる。

 なおJRCでは、2009年10月に発表した兵庫県豊岡市および東京都三鷹市のワンセグ放送実証実験において、本システムを提供している。

ワンセグ自主放送システム「Freeasy Cast」のシステムイメージ


(工藤 ひろえ)

2010/3/9 06:00