NEC、FeliCaリーダー搭載可能でFOMAにも対応する携帯型POS発売


 NECとNECインフロンティアは、NTTドコモのFOMAにも対応可能なカード決済機能、売上登録機能を持つ携帯型POS「マルチハンディターミナル510」を製品化し、4月1日から販売開始する。価格はクレードルとセットで40万9500円から。
 

携帯型POS「マルチハンディターミナル510」

 「マルチハンディターミナル510」は、磁気カードリーダー、ICカードリーダーを標準搭載。FeliCaリーダーも装置のサイズを変更することなく搭載できるほか、クレジット決済に必要な国際規格EMV L2およびPCIPED2.1にも対応を予定する。

 OSはWindows CE 5.0を採用。決済ミドルウェアはICカード決済処理で標準的に使われるEMV L2を搭載している。液晶は、3.5型QVGAカラーLCDタッチパネルを搭載した。

 通信機能は、IEEE802.11a/b/g準拠の無線LAN、Bluetoothを標準内蔵しており、FOMAモデルも選択可能。クレードル部は、レシートプリンターやバーコードハンドスキャナー、カスタマーディスプレイなどの周辺機器接続用にUSBを3ポート装備する。

 NECとNECインフロンティアは、新製品「マルチハンディターミナル510」導入により、売り場において顧客の目の前でカード決済を行う、レジ前混雑時に応援POSとしてレジ待ち行列を解消する、催事や臨時売り場で手軽に移動できるPOSとして使用する、などでの活用を想定。百貨店などの流通小売業他、外食、訪問販売、物流現場など幅広い分野に提案していく。

 上位システムやCRMアプリケーションとの連携により、顧客の目の前で在庫情報や商品情報を問い合わせてディスプレイに表示する、顧客の過去の販売履歴を確認するなども可能だという。

 「マルチハンディターミナル510」はすでに株式会社そごう・西武での採用が決定しており、2010年6月から全国の店舗で順次稼動開始する見込み。そごう・西武では、店舗内ではクレジット面前決済用として、店外では、外商取引での決済と営業報告用に使用する予定だという。

 なお、新製品「マルチハンディターミナル510」は、3月9日から12日まで東京ビッグサイトで開催される「リテールテックJAPAN2010」に出展する予定。

(工藤 ひろえ)

2010/3/8 06:00