MMD研究所、オンラインショップ実態調査~モバイルは8割が売上増


 株式会社アップデイト/MMD研究所(モバイルマーケティングデータ研究所)は、「オンラインショップ実態調査」の結果を発表した。調査は2009年11月1日から2010年2月14日にかけて、ファッション関連アイテムのモバイルコマース59ショップの運営担当者を対象に、対面アンケートにより実施した。

 調査結果によれば、モバイスコマースの売上は「非常に伸びている」5.9%、「伸びている」72.5%で合わせて78.4%と8割弱のショップが伸びているとした。PC向けサイトも合わせたEコマース全体の売上でも77.4%が「伸びている」が、Eコマース全体では9.4%が「やや減少している」のに比べ、モバイルEコマースのみでは「やや減少している」はわずか2.0%で、Eコマースの中でも好調に伸びている様子が伺える。

 なお、PCとモバイルのコマース売上比率では、全体の約40%がモバイルでの売上という結果になっている。

 一方、客単価の変化については「上がっている」16.2%、「特に変化なし」29.0%、「下がっている」54.8%と、「下がっている」が半数以上を占める。なお、フリー回答でも「モバイルは若い層が多い」「モバイルは客単価が低い」との回答が多数上がっているが、同時に「モバイルコマースは拡大する」との意見が多くあがっており、客単価は下がっても利用が拡大すると見ている運営者が多い。

 また、各ショップで利用が増えたと感じる顧客層について質問したところ、20~30代前半にかけての女性層の顧客が増加したという回答が多かった。女性が多いのは、おもに女性をターゲットとしたファッション系ショッピングサイトが多いためと思われるが、年代別では20代から30代前半にかけてがもっとも多く挙がっているものの、10代から40代まで広い年齢層で伸びていることがわかる。

 Web制作や梱包配送も含むオンラインショップ運営の担当者は平均5.2名で、営業利益率は平均40.8%。メルマガの購読については、平均35.9%と約3人に1人だが、購読者比率の高いショップでは、80~90%との回答もあった。ショップにおける購買者のリピート率についても、平均36.2%だが高いショップでは70~80%という回答もあった。

「非常に伸びている」「伸びている」で78.4%と約8割が伸びていると回答している20代~30代前半の伸びが大きいものの、10代~40代まで幅広く伸びている

(工藤 ひろえ)

2010/2/23 06:00