アプリ不要のiPhone向けライブ配信システム、モニター募集開始


 株式会社テラスと株式会社日本サイバーテックは9日、専用のアプリ不要でiPhone、iPod touchから閲覧できるライブ配信システム「SmartLive」を開発、トライアルサイトをオープンした。商用化に向けて、企業モニターもあわせて募集開始する。

 「SmartLive」では、視聴側のiPhoneやiPod touchで専用のアプリを必要とせず、標準ブラウザであるSafariから、HTTPプロトコルを使ってライブ視聴が可能。ライブ視聴だけでなく、プレイバック視聴にも対応する。回線は、無線LAN(Wi-Fi)と3G回線(iPhoneのみ)の両方をサポートした。

 また、配信側では光回線およびADSL回線などの固定ブロードバンド回線のほか、イー・モバイルのEMモバイル回線、UQコミュニケーションズのWiMAX回線も利用可能。モバイル回線をサポートしたことで、移動ライブ中継にも利用できるとしている。高性能カメラやエンコード専用機材は不要で、PC+USBカメラ+オープンソフトウェアのVLCメディアプレーヤーの組み合わせか、またはネットワークカメラが使用できる。複数カメラの追加設置にも対応する。

 今後は、今回公開したトライアルサイトの運営とモニター参加企業によるシステム検証を進め、商用化サービスを検討する。サービス形態は月額課金制のASPサービスを前提にしているが、企業向けにアプライアンス導入のモデルも検討していくという。システム開発は日本サイバーテック、インフラの提供と販売はテラスが担当する。テラスは、データセンター事業を手がける株式会社ビットアイルの子会社。

 トライアルサイトでは、誰でもカメラ登録が可能で、サイト上から先着順で2時間の使用ができる。モニター募集は、企業・法人を対象とする。募集期間は2010年3月末日まで。

「SmartLive」を使ったライブ配信の流れ

(工藤 ひろえ)

2009/12/10 06:00