世界のケータイ事情

超高級携帯電話に求められるものは?

 憂鬱な梅雨空が続くこの時期は、季節の変わり目でもあり、蒸し暑かったり、逆に梅雨寒の日もあったりと、なかなか体調管理が難しい季節です。一方で、この時期の楽しみの1つに夏のボーナスがありますが、今年はアベノミクスの影響か、景気の良いニュースが伝えられています。経団連が5月下旬に発表した今夏のボーナス(賞与・一時金)の第1回集計によると、大手企業64社の平均妥結額は前年比7.37%増で、率・額ともに2年ぶりにプラスに転じて、伸び率はバブル期の1990年以来、過去2番目の規模となったとか。

 ボーナスを何に使うかは、ローン返済、夏の旅行、大きな買い物など、各世帯の懐事情によりさまざまとは思いますが、“携帯電話”(最近ではスマートフォン)もボーナスで購入したいものとして、いつも上位にランクされています。ボーナスが好調な時はちょっと奮発して良いものを買いたいという気持ちになるのが人情ですが、世界には信じられないくらいの高級携帯電話があるようです。

 世界で一番高価な携帯電話の価格は? 買うのは誰でしょう?

 なんと、その価格約1000万英ポンド(約15億円)! 英国リバプールのデザイナーStuart Hughes氏が、ある中国人ビジネスマン用にカスタマイズしたiPhone 5だそうです。この端末の何がすごいのかというと、周囲に600個のダイアモンドがちりばめられており、しかも金で覆われています。そして、ホームボタン部分に26カラットととんでもない大きさのダイアモンドが付いています。

VERTUのフェラーリコラボモデルは110万円

 そこまで高くはないですが、携帯電話の高級ブランドとして有名なのが、携帯メーカー大手のノキアが運営していた「VERTU」。端末価格は約100万円~数千万円で、必ずコンシェルジュサービスが付いていました。日本では2009年に銀座に店舗がオープンされたのですが、残念ながら2年後の2011年秋には早くも撤退してしまいました。一方で、アラブ諸国などの販売は好調で、空港などで1日に数個売れているとか。

 でも、高価な携帯電話って、購入者は何を求めて買うのでしょうか。ダイアモンドが付いているよりも、災害などいざというときにも絶対に通話できるとか、どんなにネットワークが混雑してもMAXのデータ通信速度が保証されるとか、そんな価値を提供する“高級携帯電話”があっても面白いかもしれません。