本日の一品

アイデア次第で用途は無限大! ただものではない「和ごむ」

 さまざまな文具を提供しているコクヨがセンスグッドな新製品を出した。「和ごむ」と呼ばれるこの商品は、一般的な“輪ゴム”とは大きく違った特徴がある。

輪ゴムがたったこれだけで500円?! 最初はそんな印象を受けかねない

 「和ごむ」は、日本人には馴染みのある“水引き”の蝶結びがモチーフだ。水引きは、贈り物の包みなどをホールドするための紐のようなもの。伝統的な水引きは、細長い和紙を丸めてこより状(紐状)にして糊を塗って乾かしたものだ。何度でも簡単に解いたり結びなおしたりできるので、「何度あっても良い」という意味からで、さまざまな祝い事に用いる縁起ものだ。

 「和ごむ」も水引きのように、目的に応じて幅広く使えそうだ。筆者が購入したのは縁起の良い色と言われている「紅」(赤色)だ。他に、白藍(しらあい:ライトブルー系)、萌木(もえぎ:ライトグリーン系)、桃(ピンク系)と、4色が用意されている。

一本一本が「水引き蝶結び」になったシリコンゴムなのだ

 「和ごむ」の実態はシリコン製の“輪ゴム”だ。一般的なゴム素材の輪ゴムと違い、引っ張ってもそれほど伸びないので、扱いには少しだけ注意が必要だ。

 アイデア次第で用途は無限だろう。すぐ思いつくのは、おめでたい“水引き蝶結び”の代わりにつかうもの。

 例えば、小箱に入った人気のブランドチョコレートやクッキー、ジャムの小瓶のような、大げさじゃないちょっと洒落たプレゼントなどにシンプルに引っ掛けても良いだろう。気心の知れた女性同士のプレゼントなら、コスメティック商品などにも似合いそうだ。

 カジュアルな雰囲気が大げさ感を抑えてくれる。パッケージの色と和ごむの4色のコンビネーションを考えればかなりの対応幅がありそうだ。

シリコンなので輪ゴムほど伸びず、使い方にはある程度限度がある
グラスの形状にもよるがグラスマーカー(ワインマーカー)にも使えそうだ

 同じようなデザインのグラスが溢れかえる立食パーティなどで活躍する“グラスマーカー”の代わりとして使うのも面白い。自分のグラスに、和ごむを取り付けるだけで、簡単にその他大勢の他人のグラスと区別できる。

 製品の性質から、リッチな光モノ系に行きがちなグラスマーカーではあるが、「和ごむ」なら、シンプルでローコストな時代にマッチしたグラスマーカーとして活用できそうだ。

 キラキラしたパーティーの場でなくとも、食べ物で諍いの絶えない我が家では、取り置きのアイスを誰かが勝手に食べた、などということは日常茶飯事、和ごむをかけた私の“モナ王”は誰の手もつかず保存できそうだ。多少目立ち度が低いかもしれないが……。

 そして、大衆的な温泉旅館で配られた“ボディタオル”などでも自己所有の意思を広く伝達するにはさりげなくて良いかもしれない。

冷蔵庫に保管する自分だけの食べ物に所有権を宣言する時にも便利に違いない
きっと発案者のセンスとはかけ離れるが、人のモノと混じっちゃ嫌なら使う!

 実際にいろいろなモノに和ごむを取り付けてみたが、一番似合ったのは、作りおきしたゆでたまごに取り付けた和ごむであった。和ごむの楽しさは、ぱっと思いつくような使い方ではなく、思ってもみなかった使い方を発見したよろこびにあるようだ。

実際にいろいろやった中で最も似合ったのが「マイゆでたまご」の水引鉢巻だとは……
製品名販売元購入価格
和ごむコクヨ496円(税込)

ゼロ・ハリ