本日の一品

ちょっとオーバースペック? キャットアイの新作、強力自転車用ライト

 ここ最近は体力を付けるべく、通勤以外にも夜間か薄暗い早朝にゆるゆると自転車に乗るようにしている。ところが、安価だがバッテリー容量の少ない充電式フロントライトを装着して走っていたところ、帰宅する頃にはバッテリー残量が心もとない状態に。走る場所によっては明るさも物足りなく感じ、ランタイムと明るさをある程度確保できるライトを買うことにした。そんな折、キャットアイから「VOLT800」というライトが発売されたのである。

大光量の自転車用ライト「VOLT800」。ブラケットに装着し、バンドでハンドルバーに固定する

 「VOLT800」はキャットアイの充電式ライト「VOLT」シリーズの1つで、「VOLT700」のマイナーチェンジ版。製品名の通り最大800ルーメンという、街灯のない真っ暗な道でも走れるほどの明るい光を照射する。夜でも比較的明るい都内なら、ここまでの光量は必要ないかもしれないが、山の中やサイクリングロードなど光源の少ない場所を走る時は頼りになる。

キャットアイのベルなら、ライトと同じバンドに取り付け可能。ハンドルバーの省スペース化にもつながる
ライトを下向きに設置するのもアリ
ブラケット付きのバンド、USBケーブルが付属
バンド込みの重さは152g

 使い方は一般的なライトとほぼ同様。本体上部のボタンを長押しして点灯・消灯でき、押すたびに点灯モードが、「ハイ(800ルーメン)」「ミドル(400ルーメン)」「ロー(200ルーメン)」、点灯・点滅を同時に行う「ハイパーコンスタント(800ルーメン)」、「点滅(200ルーメン)」の5パターンに切り替わる。

 照射範囲は広く、正面の路面だけでなく道路脇の様子なども分かりやすい。また、バッテリー残量が20%以下になるとスイッチ部が光ったり、消灯時に直前まで使っていたモードを記憶して次回点灯時にすぐそのモードを呼び出すという、地味ながらも便利な機能もついている。

 真っ暗な場所でライトの明かりを撮影しようと思ったが、夜間に光らせながらいろいろ撮影していると近所迷惑にもなりそうだったので、室内で撮影している。なお、ライトから写真に写っている玄関までの距離は約6m、撮影時のカメラ設定は全て同一にしている。

800ルーメンのモードは都内で使うと迷惑になりそうなくらい明るい……。使うシーンには気をつかおう
ミドルモードも、普段は出番はないだろうと思えるくらいの強い明るさ
ローモードといいつつも、一般的なライトの一番強いモード並みの光量。もう1段階暗いモードがあっても良かったかも
手持ちのライトで一番暗い自転車用ライト(16ルーメン)だとこんな感じ。肉眼ではもう少し明るいが、夜間走行には向かない

 バッテリーはVOLT700より容量アップを期待していたが、3100mAhと変わらず。とはいえ、大容量には違いない。公称のランタイムはハイ約2時間、ミドル約3.5時間、ロー約8時間、ハイパーコンスタント約7時間、点滅約80時間と、モードによって異なる。

 全モードのなかで点滅モードが圧倒的にランタイムが長いが、個人的には点滅していると気が散るし視認性も良くないと感じており、点滅ではなくローモードをメインに使用している。取扱説明書によると、夜間走行時に点滅モードを使用する場合は、補助ライトとしての使用に限定してほしいとの注意書きもある。利用方法には注意したいところだ。

 バッテリーの充電は、ライト本体にあるmicroUSB端子から行う。端子部はパッキンで覆われ、雨中の使用に耐えられる程度の防水性能をもつとのことで、突然雨に降られても心配はないだろう。

 充電するにはライトを自転車から取り外す必要があるが、別売の充電用クレードルを使えば、バッテリーを直接充電できる。ライトからバッテリーを外すだけなので、自転車からライトをいちいち外すより楽だし、ライトのパッキンの劣化が早まる心配もない。

ライト底部にあるパッキンを外して充電を行う
別売の充電用クレードルを使えば、自転車からライトを取り外す手間が省ける

 また、バッテリーはカートリッジ式で、バッテリー単品でも販売されている。予備用のバッテリーを持っておけば、ライトを充電し忘れてしまった時や長時間のライドも安心だ。

バッテリーはカートリッジ式で、着脱可能
キャップ付きの予備バッテリーも購入。VOLT700のものだが、互換性はある

 VOLT800は、自転車で街中を走るだけの人にとってはオーバースペックかつ高価なシロモノで、どちらかというとロングライドを楽しむ人向け。筆者にとっても手に余っている感は否めないが、体力と技術を磨いて本製品が活躍しそうなイベントなどに挑戦してみたい。

製品名販売元購入価格
VOLT800キャットアイ1万4910円

藤縄優佑