本日の一品

自撮りも自転車も、使い道が広がるロボハンド風ホルダー

「xenomix」

 日常的にスマートフォンを使う自転車乗りとして、かねてから自転車に乗るときに使える便利そうなホルダーを探してネットサーフィン(死語)していた筆者。そんな中で、「xenomix」というちょっと変わった形の製品を見つけた。

 「xenomix」はスマートフォンホルダーの一種。大小2つのストレッチの効く、シリコン素材のアームを備え、大きい方のアームを手でグイッと広げ、内側にある溝にスマートフォンをはめこむだけで装着できるようになっている。複雑な機構は一切なく、着脱は楽ちんだ。幅約50~90mm、厚み9mmまでのスマートフォンに対応しているので、5~6インチクラスのスマートフォンならほとんど問題なく利用できるはず。

 これだけだと「ロボットの手みたいな形をした手軽に使えるホルダー」くらいにしか思えないが、もう一方の小さいアームが実に良い働きをしてくれる。使い方は大きい方のアームと同様で、固定したい場所をアームで挟み込むだけ。約10~35mmまでのパイプや手すり状のものなど、挟めるものならなんでも固定できる。机の足や天板の端、クルマのエアコンの排気口など、身の回りのさまざまな場所や物に取り付けられるのだ。

大小2つのアームを備えている
ケースを装着した状態のiPhone 6でも余裕で装着可能
小さい方のアームの挟み込み部分を、固定先の太さに合わせられるパーツも付属

 例えば、単にスマートフォンを挟み机の上にポンと置いてスタンドとして使うのもアリだし、柱やドアに固定して自分撮りや料理中のレシピチェックに利用するなど、アイデア次第で多彩な使い方が可能。筆者の場合は、さっそく自転車のハンドルに取り付けて、停車中に地図をサッとチェックするのに使っている。ただし、当然だが走行中にスマートフォンを操作したり画面を注視したりするのは厳禁なので、要注意。

自転車のハンドルに固定するとこのように。見た目はスタイリッシュ
アームの角度は調整可能で、横向きでも固定できる
シートチューブにボトルケージ用の穴がない自転車に使い、ツールボトルなどをセットする使い方も便利。スマートフォンに比べるとボトルは接地面積が広いので、ホールド力は高い

 こういったスマートフォンを挟み込むタイプの製品は、電源やボリューム調整などのハードウェアキーにアームが干渉しやすく、工夫しないと実用に向かないことも多いのだが、本製品の場合はアーム内側にある溝のおかげか、思ったよりはキーが押し込まれたりしない。衝撃が加わるとまれにボタンが押し込まれて端末が誤作動することもあるが、個人的には許容範囲内だ。

 弱点は着脱が簡単な分、ホールド力がさほど強くないこと。柱に固定する程度なら全く問題ないが、振動の多い自転車などで使う時は気を付けた方がいいかも。大きな段差や砂利道などの荒い路面では、スマートフォンが不意に落下する危険がないとは言えないので、安全を考えて路面のきれいな街中だけで使うのがいいかもしれない。

 値段は4000円弱で、ホルダー単体として見るとちょっと高価に感じるが、さまざまなシチュエーションで使いこなすことが前提であれば、用途に応じて複数のホルダーを買うよりずっとおトク、と考えることもできる。ポケットに入るサイズだからいろいろな場所に持ち運びやすいし、日常的に活用したいと思っている。

スマートフォンスタンドとしても使える
自分撮りにも活用できそう
どんな使い方ができるかあれこれ考えつつ試してみるのも面白そう
製品名販売元購入価格
xenomixMSソリューションズ3980円

藤縄優佑