本日の一品

自宅で手軽に燗酒が楽しめる酒燗器

 日本酒の魅力に目覚めた筆者が最近はまっているのが燗酒だ。燗酒のことを、以前はただ温かいだけの日本酒だと思っていたのだが、ある時飲んでみて、常温や冷やで飲んでいたお酒が、温めるだけでまったく違う味わいになることに感動し、最近では居酒屋でも積極的に燗酒を注文するようになった。

ツインバードの酒燗器TW-4418B

 燗酒というのは面白いもので、ほんの少し温度が違うだけでも味わいが変わってくる。しかし、これを自分でやろうとするのは非常に難しい。日本酒をそのまま鍋で沸騰させるわけにもいかないし、お湯を張った鍋で湯煎しながら温めるのも、油断すると、一気に温度が上がってしまったりと調節が難しい。最近では電子レンジで燗酒という方法もあるが、これも温まり方にムラができてしまったり、そもそも決まった温度でぴたりと温めるのは相応の経験や慣れが必要になる。

 自宅でも手軽に燗酒を試してみたい、その一心で筆者が購入したのが、ツインバードの酒燗器「TW-4418B」。値段もAmazon.co.jpで3000円を切る程度と手頃だったこともあり、ものは試しにと勢いで購入してみた。

ふた、酒器、本体

 仕組みは非常にシンプルで、酒器に日本酒を注ぎ、好きな温度にレバーを合わせて電源スイッチを「入」に入れるだけ。酒器の内側には酒を注ぐ目安の線が刻まれており、ここまで日本酒を注ぐとちょうど300ml、ざっと1合半強ということになる。

 温度レバーは「人肌燗(約37度)」「上燗(約44度)」「熱燗(約51度)」「飛切燗(約60度)」の4段階が用意されているが、それぞれの温度でカチっと止まるわけではなく、間の温度であっても自由にレバーを止めることが可能だ。

背面に電源スイッチ
前面に温度レバー
酒器は片手で持てる程度のサイズ

 マニュアルによれば、20度程度の常温で保管された日本酒なら約13分でできあがるとあるが、日本酒を冷蔵庫で冷やしている場合、時間はあまりあてにならない。とはいえ、湯煎や電子レンジと違って温めすぎてしまうことがないのもいいところ。最初の一杯でビールや冷酒を堪能している間に準備をしておき、頃合いを見計らって燗酒をいただく、という流れがおすすめだ。

 Amazonのレビューを読むとプラスチックっぽさが酒に残るという意見もあり、実際に味わいながら飲んでみたのだが、言われてみればそういう味もするような気もしつつ、温度が上がってアルコール感が強まっていることで味わいが変わるのか、自分の舌では正直そこまで判断がつかなかった。味覚の繊細な人にはそういう違いが気になる部分があるのかもしれない。

 だが、それ以上に、TW-4418Bを使えば温度を自由自在に操れることが楽しい。お店では気軽に注文できないような同じお酒の温度比べも、TW-4418Bを使えば手軽に体験できる。

 ホームパーティーでTW-4418Bを使ってみたところ、日本酒好きからの反応も好評。普段は燗酒にしないようなお酒を試してみたり、同じお酒を別の温度で燗してみたりと気軽に楽しめるのがいい。値段が手軽なこともあり、日本酒好きにはお勧めの一品だ。

製品名販売元購入価格
酒燗器 TW-4418Bツインバード2800円

甲斐祐樹