本日の一品
「メモピ」は紙とペンがハイブリッドした理想の筆記具か!?
(2014/10/20 06:00)
筆者には、文具の世界でも幾つかの「理想の文房具」のイメージがある。そのひとつが、筆記具とその筆記具で書くためのメモ用紙がひとつの筐体にハイブリッド、あるいはインテグレートされた筆記具だ。
下町の大学ノートの老舗である“ツバメノート社”とのコラボで大学ノートを企画開発している自分たちのプロジェクトで製品化することも考えたが、まだ実現できていない。 よく使う2つのアイテムをくっつけるのは、簡単そうで意外と難しい。
もちろん筆記具と紙の合体商品は既に過去何度か登場してきている。端を引っ張ると、ボールペンの胴体部分からゼンマイの様に巻き込まれた今年1年分のカレンダーがズルズルと出てくるもの。用紙の背面は企業のプロモーションだったりするヤツだ。
また、海外ではトイレットペーパーの様に任意の長さを引きちぎって自由にメモに使うタイプもあった。いずれもが引き出した後の紙の処理やリフィルの装填方法等に努力の跡が見られるものであった。
今回ご紹介する「メモピ」はペーパー部分がトイレットペーパーの様なロール式の付箋紙になっており、その付箋ロール紙が二段式のダブルデッカー仕様だ。付箋紙というところが従来製品と大きく異なる点だ。
使い方は至ってシンプルだ。まず付箋として何かメモしておきたい箇所があれば、ロール状の付箋メモの端っこを指先で摘んで引き出し、必要な長さを確認して紙テープを引きちぎる要領で切り取る。
続いて切り取った付箋メモ片を目的の箇所に貼り付け、そこにメモピのペンでコメントを書くというスタイルだ。一連の流れは極めて自然でスムースだ。ロール式の付箋を使いきった場合には新しいリフィルと交換する。
前述したようにロール式付箋は二段式なので、ひとつが無くなった時点で新しいリフィルに交換しておけば、常にロール式付箋が全くなくなってしまう危険性は低いだろう。
メモピは構造的にも無理がなく極めて合理的に考えられた商品だ。ひとつだけ残念だったのは、コストなのか、ノベルティ商品としてのポジションを狙ったためなのか、ボールペンそのモノの書き味とインクのクオリティだ。また人によっては、切り取った後のロール紙付箋の切り口のガタガタ、ギザギザが気になる人もいるかもしれない。
登場しては比較的短期間で消えてゆく商品の多い筆記具とメモのハイブリッド商品。ボールペン芯やロール式付箋までリフィルを用意したメモピには継続的に改良を重ねて、このチャレンジしがいのある新ジャンルのキングになって欲しい。
製品名 | 販売元 | 購入場所 | 購入価格 |
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メモピ(MeMo+P) | ビジョンクエスト | Amazon.co.jp | 994円(2個入りロール式付箋2個付き) |