本日の一品

錆びない曇らない、お風呂専用メガネ「FOR ゆ」

 筆者がメガネとつきあい始めてはや四半世紀。切っても切れない間柄になったが、別離しなければならない事も、時としてある。代表的なのは風呂だ。中にはメガネを外さずに入る人もいるのだが、レンズもフレームも熱と湿気に弱く、メガネの寿命を格段に短くしてしまうので、筆者は外して入っている。しかし、これからはうすらぼんやりした視界の中で体を洗わなくてもよいのだ。「FOR ゆ」さえあれば。

風呂専用を大きくパッケージでアピールするメガネ「FOR ゆ」

 「FOR ゆ」はメガネユーザーにはおなじみの、メガネの愛眼から発売されている「風呂用メガネ」だ。特徴は、フレームもレンズもポリカーボネートを使用していること。ポリカーボネートにすることで耐熱温度は120~130℃と高くなっている。これだけ高ければ、風呂だけでなくサウナでも使えるだろう。耐熱温度が高くなるだけでなく、フレームもレンズも同じ素材・同じ膨張率なので、膨張・収縮によってレンズが脱落しないという。また金属を一切使用していないので、錆びを気にしなくて良い。曇り止めが施されているので視界は常にクリアだ。何よりありがたいのは価格で、なんと1310円である。もちろんレンズは度入りだ。

レンズもフレームもポリカーボネート製。度数のシールがレンズに直接貼ってある

 ただし価格とトレードオフの部分はある。度入りとはいっても固定で、近視用に-3.0~-6.0まで1.0刻み、老眼用+2.5の、合計5種類のみ。フレームもブルーの1色のみという割り切った展開だ。とはいえ風呂という極めて限定的な空間で使用するもの、カラーやデザインはあまり気にならないだろう。視度については、長い時間かける性質のものではないので割り切って使う方がいい。サイズは固定ながらもフレームは弾力性があるため、人一倍頭のサイズが大きい筆者でも、十分に広がって快適にかけられる。もちろんかけてみて合わないようならば直ちに使用を中止すべきだ。

ちょうつがいを始め、金属を一切使用していないので錆びる心配がない
ちょっと分かりづらいが、曇り止めの効果で、鏡は曇っているがレンズは曇っていない

 「FOR ゆ」をかけて風呂に入り、最初にしたことは風呂の掃除だ。これまで風呂掃除するときはコンタクトを入れて本腰で取りかかっていた。裸眼だと、とにかく汚れもカビも見えないのだ。これからは気軽に掃除ができそうだ……。というより、サボることができなくなりそうだ。また、旅行でも活躍しそうで楽しみだ。眺めのよい露天風呂、というものはこれまでついぞ経験がない。どんな絶景露天風呂も、うすらぼんやりとしていたからだ。このメガネがあれば、風呂の深さを足でおっかなびっくり探るようなことも無くなりそうである。筆者に縁はないのだが、乳幼児の親御さんにとっては、お子さんを安全に風呂に入れられるようになるだろう。視度の問題がクリアできそうなら、ひとつ備えておいて損はない一品だ。

とりあえず歯磨き用のコップを定位置にしてみた
製品名販売元購入価格
FOR ゆ愛眼1310円

ナカムラ