本日の一品

プリクラでキャピキャピしていたあの頃に戻れるスマホ用プリンター「Pringo」

Pringo P231

 筆者が女子高生だったとき、プリクラが画像としてケータイに送れるようになった。それまでは、皆オリジナルのプリ帳にシールを貼っていたが、ケータイに転送できるようになってからはmixiのアルバムにアップし、そこに思い出をまとめるのが主流になった。しかし、年々プリクラも撮らなくなり、最近ではイベントがあってもスマホのインカメラで友人達と自撮りをするだけで終わってしまう。

 撮った写真をSNSに更新することもためらい、思い出を振り返ろうとしてもフォルダ内を探すのが面倒で、日々の写真はデータフォルダに埋もれてしまっていた。今回紹介するのは、そんな“形に残しておきたい写真”を手軽に印刷できるポータブルプリンター「Pringo」だ。

 片手で持てる小型サイズで、スマホで撮影した写真をWi-Fiで転送、その場で印刷できるという代物。充電式のバッテリーを装着して使用するため、持ち運びに適している。無料の専用アプリ「Pringo」から印刷を実行するが、ただ印刷をするだけでなくフレームやスタンプなどの機能を使ってラクガキも行える。専用アプリだけでなく、普段使用しているカメラアプリで加工してから印刷するといった使い方もできる。「LINE camera」で黒目を大きくしたり、輪郭をシャープにしてから印刷すれば、いっそう最近のプリクラに近付くだろう。

本体正面のフタを開けてインクリボンをセット
プリント用紙は10枚まで入れられ、背面にセットする

 早速、先日友人達と出掛けたときに撮った写真で試してみた。スマホで撮影した写真は、LINEのグループトークで友人と共有したきり、データフォルダに眠っていたままになっていた。まずは、アプリで加工。手書きのペンは色を自由に選択できる。フレームやスタンプを真剣に選んでいると、ラクガキに力を入れていた女子高生時代の記憶が蘇る。

画面右下のプリントボタンを押すと印刷開始

 実際に使用するまでは、Wi-Fiルーターかテザリングを使わなければ外出先で印刷できないのでは? と思っていたのだが心配無用だった。本体にWi-Fi機能が搭載されていて、電源を入れた状態でスマートフォンのWi-Fi設定画面にいくと、「Pringo」のネットワークが選択できるのである。パスワードを入力する必要もなく、その手軽さからも使用頻度が上がりそうだ。他のWi-Fiに繋いでいても、印刷時にアプリ内で切り替えができる。なお、このネットワークは、本体に画像を転送するためだけに使用でき、Webの閲覧などは行えない模様。

印刷中。印刷が完了するとアプリが知らせてくれる

 イエローのインクから印刷され、用紙が複数回プリンターを行き来する。表に出てくる度に少しずつ形になってきているので、その様子を見ながら完成を待つのにわくわくした。印刷解像度は290×290dpiで、色味も忠実に再現されている。筆者は普段スマホで画像を加工するとき、色味を明るめにしたくなるのだが、印刷すると明るくなりすぎてしまうので、少し暗いなと感じるくらいが良いかもしれない。

 プリント用紙は、54×86mmでちょうど名刺ファイルに収まるサイズだった。出来上がった写真を、納得いく配置になるまで並び替える作業も楽しく進む。プリクラがケータイに転送できるようになったとき、「シールよりも画像がメイン」なんて言葉も友人と飛び交ったが、こうして形に残すことも大事にしていきたい。

製品名製造元購入価格
Pringo P231HiTi Digital9800円

西村 夢音