本日の一品

ついに来た! iPhone用ゲームコントローラ「G550」

 ついに来たか! と、初めてこの製品のニュースを見た時には思わず快哉をあげてしまった。今回は、ロジクールのiPhone/iPod Touch用ゲームコントローラ「G550 パワーシェルコントローラ+バッテリー」をご紹介させていただきたい。

 ゲーム業界にとって、スマホのゲームタイトルは無視できない存在になりつつあるように思う。しかしスマホでゲームを遊ぶ際、特にコントローラ操作前提のゲームを遊ぶには、タッチパネルは大きな障壁となっていた。有り体に言うと、タッチパネル上のバーチャルパッドでは、アクションを要求されるゲームが操作しにくいのだ。

 長らくこの問題はスマホゲームの命題となり、開発たちは創意工夫を凝らして様々な操作形態を提唱してきた。そんな中、iOS 7へのアップデートにおいてゲームコントローラへの正式対応が発表された。同製品は、iOS 7正式対応ゲームコントローラの先駆けとも言うべき存在である。

G550パワーシェルコントローラ+バッテリーにiPhone 5を装着すると、見るからに携帯ゲーム機らしくなる

 具体的な紹介に入ろう。本製品は前置きした通り、iPhone/iPod Touch専用のゲームコントローラだ。Lightning端子を備えた中央のくぼみにiPhone/iPod Touch本体をはめ込んで利用するため、iPhone 5/5sおよび、第5世代iPod Touch専用となっている(iPod Touchを装着する際にはスペーサーが必要)。中央にiPhone/iPod Touchをはめ込むと、向かって左側に8方向対応のアナログパッド、右側に菱状に並んだ4つのボタン、右肩と左肩にはR/Lボタンが配される形となり、いかにも携帯ゲーム機らしい風貌となる。

 さっそく、実際の使用感を試してみた。試遊したのはAppStoreで比較的最近リリースされたゲームアプリ「Dokuro」、「King of Fighters 97」および「Double Dragon」の3本。若干、方向キーであるアナログパッドの感度が敏感すぎるきらいはあったものの、操作感覚は上々だ。しかし何より、ゲームパッドを使ってプレイしていると思いのほかゲームに熱中してしまうことに、我ながら驚いた。

 バーチャルパッド操作を行う指で画面が隠れてしまうこともなく、時折表示されるメール等の通知窓をうっかり触ってしまって別アプリが起動してしまうこともない。思い余す所なくゲームそのものに没頭できる。これはゲーム好きには間違いなくオススメの製品である。ちなみに製品名の通りバッテリーも内蔵しているため、何かと電池消費の激しいゲームアプリを長時間稼働させていても安心して遊べる。

裏側。カメラとフラッシュのための穴がある。中央のロゴは充電中に点滅し、充電が完了すると点灯状態になる
ヘッドフォン端子を利用するには、付属のアダプタを用いる必要がある
本体側面。マナーモードスイッチと音量ボタンへのアクセスも容易である。奥側の小さな穴は、バッテリー充電用のMicroUSB端子
Ligntning端子周りの構造。iPhoneのスピーカーに当たる部分に穴があり、本体前面につながっている。右側に見える大きな丸い穴は、ヘッドフォン端子へのアクセス穴

 難点は、ゲームパッドに対応しているアプリがまだ少ないことだ。対応タイトルについては、ロジクールの公式サイトで公開されているが、今回試遊した3タイトルは入っていなかったので、比較的最近リリースされたアプリであれば対応を始めているのかも知れない。いずれにせよ、この問題は時間とともに解決されていくだろう。

 今後、コンシューマゲーム機からの移植作品は当然のことながら、ゲームパッド操作を前提としたスマホゲームのタイトルも次々発表されることであろう。「タッチパッド上に操作インターフェイスを置かなければならない」という制約から解き放たれれば、ゲームの幅も広がるはずだ。そういう意味で、良い未来を垣間見ることのできる製品として手元に置いておいて損はないように思える。とりあえず筆者個人としては、iOS版「ジェットセットラジオ」がゲームパッドに対応してくれることを、切に願う次第である。

他の携帯ゲーム機との大きさの比較。若干横幅は長くなるものの、じゅうぶん携帯できるサイズである
製品名製造元購入価格
G550 パワーシェルコントローラ+バッテリーロジクール9980円

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