本日の一品

しっかりした機能で小型のWi-Fi接続・USBリーダー

ラトックシステム「Wi-Fi USBリーダー REX-WIFIUSB1-BK」

 スマートフォンからWi-Fiで外部ストレージにアクセスできるようにするガジェットは数多い。筆者が過去にこの「本日の一品」で取り上げただけでも、キングストンの「MobileLite Wireless」や「Wi-Drive」がある。今回紹介したいラトックシステムの「Wi-Fi USBリーダー」も、同じくスマートフォンで外部ストレージを使えるようにするものだけれど、なんだか最近はこのジャンルの製品もこなれてきたなあ、という印象を強く受けた。

 紹介する「Wi-Fi USBリーダー」は、Wi-Fi経由でUSBメモリやUSB HDDの読み書きができるデバイス。小さな本体から伸びるUSBケーブルは給電用で、PCやモバイルバッテリー、あるいはUSB充電用のACアダプターなどに接続しながら使う。本体のもう一方にはUSBポートが用意されているので、ここにUSBストレージをつなげてから、iOSやAndroidの専用アプリ「WiDrawer」を介してWi-Fiでアクセスする。そうすれば、USBストレージ内のファイルを閲覧したり、スマートフォン内のファイルをUSBストレージに転送できるのだ。

ちょっと大きめのUSBメモリっぽいサイズ感
電源をPCやモバイルバッテリーなどから取れば、どこでも使える

 PCからも専用のアプリケーションを使ってWi-Fi経由で本製品にアクセスできるが、そもそもPCはUSBポートを備えているのだから、この組み合わせにはさほど意味はなさそう(本製品のファームウェアアップデートにはPCが必要になるけれど)。やはりスマートフォンやタブレットからUSBストレージのデータを見たい時、ファイルを保存したい時に使うのがメインの用途になるだろう。

 USBストレージにWi-Fiでアクセスする際には、こういったジャンルの製品の例にもれず、本製品固有のSSIDに接続して利用することになる。この方法は手軽に使い始められるという利点はあるけれど、本製品とスマートフォンの1対1の接続なので、接続中はインターネットに接続できないという問題がある。しかしながら、本製品は“ブリッジ接続”にもきっちり対応し、普段使っているWi-Fiアクセスポイント経由で接続する設定も可能。USBストレージにアクセスするためにいちいちWi-Fiの接続先を変更するなんていう手間が一切不要になっている。

USBメモリ内のファイルを閲覧中
スマートフォン内のデータ閲覧にも切り替えられ、相互にデータ転送が行える
安全のためにもWi-Fi接続のパスワードは初期設定から変更しておきたい
専用アプリの設定画面からブリッジ接続の設定が可能。ステルスになっているアクセスポイントは設定時のみステルスをオフにしておく必要がある

 また、本製品はUSBポートしか備えていないのでUSBデバイスしかつながらないと思われがちだが、microSDカードをUSBポートに挿せる変換アダプタもしっかり付属しているから、普段スマートフォンに装着しているmicroSDの中身を共有したい時も心配なし。

 コンパクトサイズで持ち運びにグッドなサイズでありながら、場合によっては自宅に据え置いて、好きな時にUSBストレージを抜き差ししてデータ共有、動画・写真の閲覧、大事なファイルの保存といったこともできるわけだ。

 普通のサイズのSDカードをそのまま挿入できないのが唯一残念なところかな、と感じるものの、容量の大きいUSB HDDとセットで活用するのが一番便利な使い方かもしれない。筆者は今のところ、スマートフォンで撮影した写真はクラウドストレージにアップロードしているけれど、USB HDDにどんどん突っ込んでいったほうが後々整理しやすいのかな、とも思ってみたり。

microSDをUSBに変換するアダプターも付属する
アダプターにはひもを通せるので、ぶら下げて持ち運ぶ時にも使えそう
製品名製造元購入価格
Wi-Fi USBリーダー REX-WIFIUSB1-BKラトックシステム3930円

日沼諭史