本日の一品

どこでもテレビが見られる2in1の無線LANルーター

「Wi-Fi TV(WN-G300TVGR)」。背面にはアンテナケーブル用端子やmini B-CASカード対応スロットも。側面には無線LANルーターの設定情報が書かれている
筆者の作業環境、マルチディスプレイの1画面目(ノートPCのディスプレイ)にテレキングで地デジテレビを映したところ

 アイ・オー・データ機器の一見オーソドックスな無線LANルーター「Wi-Fi TV(WN-G300TVGR)」は、無線LANを経由してPCやiOS搭載機器で地上デジタル放送も見られる、多機能な無線LANルーターだ。パッケージやWebサイトでは「iPhone/iPad/PCで地デジTVが見られる」と書いてあり、筆者の所有する「iPod touch」でももちろん動作。iOS 4.1以上の搭載機器で利用できる。アイ・オーとロジテックのコラボにより、アイ・オーのUSB接続型チューナー「テレキング」とロジテックの無線LANルーターがセットになった製品も提供されているが、コンパクトに、ひとつにまとまったのが本製品というわけだ。

 設定は簡単。本体に電源ケーブルとLANケーブル、アンテナケーブルを接続し、無線LANの接続設定を行う。他のアイ・オー製無線LANルーターと同様に、同社製の簡単接続アプリ「QRコネクト」や、ボタンを押すだけで繋がる「WPS」を用意。テレビの視聴に関連した部分では、「テレキングmobile」(PC用アプリも同名)をiOS端末にダウンロードすれば、初回起動時にチャンネル情報のチェックを行った後、利用可能となる。無線LAN機能は複数台で同時に利用できるが、テレビ機能に関しては1台だけだ。

 筆者が3年前から利用している「Core i5-520M」搭載のノートPC(Windows 8をインストール)と、iOS 4.1が搭載されている第4世代「iPod touch」で利用してみると、PCでは快適に利用できるが、「iPod touch」だとチャンネルの切り替え時間の長さが気になった。

 設置場所に関しては、都市部の一戸建て住宅(2階建て)、1階の端に本製品を設置した。そして、2階でルーターとは反対側となる端の部屋で、PCと「iPod touch」にて利用したが、ハイパワーな電波のおかげか、視聴は問題なし。画質は高画質・標準・低画質の3つから選べるが、いずれももたつくことなく視聴できた。

 アプリ「テレキングmobile」は、PC向けとiOS向けアプリがあるが、iOS向けは別物といっていいほど高機能で、テレビを見ながらWebブラウザを開いたり、字幕も表示したりできる。PC向けアプリのつくりはシンプル。画面の表示にもたつくということはないのだが、製品としてのテレビのようにチャンネルを軽快に切り替えることはできない。

 気になったのは、ノートPCに別途ディスプレイをつなげた筆者のマルチディスプレイ環境では、2台目のディスプレイに「テレキングmobile」のウィンドウを移動させると、うまく表示されない点だろうか。こうした細かい点については今後修正されることを願いたい。ベッドで寝転がって地デジを見つつ、ネットを利用するなど、普通に使う分には満足できる一品だ。

製品名製造元購入価格
Wi-Fi TV(WN-G300TVGR)アイ・オーデータ機器1万800円

山谷 剛史