本日の一品

コストパフォーマンスに優れたA2DP対応片耳用BTヘッドセット

HSP、HFP、A2DP対応の片耳用ヘッドセット。実売価格が2,000円前後とリーズナブルなのが魅力だ

 以前から興味を持っていた片耳用Bluetoothヘッドセットを購入した。プラネックスコミュニケーションズの「BT-07HS-EZ」である。ポイントは、A2DPに対応している点だ。A2DPは音楽を高音質で聴くためのBluetoothプロファイルである。接続元のパソコン、スマートフォン、携帯電話などが同じくA2DPに対応していれば、ワイヤレスで音楽データなどの再生音を楽しむことができるのだ。

 本来なら音楽などの再生にはステレオヘッドホンを使用したい。しかし、常に身につけるとなると問題がある。作業中や移動中など、両耳をふさげない状況が少なくないからだ。その点、片耳用であれば周囲の音は聞きやすいし、小さくて目立たないのもメリットとなるだろう。また、コンテンツ保護の「SCMS-T」に対応しているので、ワンセグ放送の音声を聴くこともできる。モノラルという制限はあるが、通話以外にも幅広く活用できるヘッドセットなのだ。

 「BT-07HS-EZ」は細長いボディーにカナル型のイヤホンとイヤーフックがついたオーソドックスなスタイルだ。重量は約8g。柔軟なイヤーフックは角度が自由に変えられるし、イヤホンにかぶせるイヤーピースはS、M、L、XLと4つのサイズが付属している。筆者の場合、イヤーピースの形状が合っていたためか、イヤーフックなしでも安定して装着することができた。

 操作は一辺12mmの大きなメインボタン、それに左右側面にある「+」ボタンと「-」ボタン。それぞれ適度な固さのクリック感があり、耳に装着したままでも押しやすい。リダイヤル、ミュートといった操作も、この3つのボタンの組み合わせで可能だ。動作状態はメインボタンの内部に配置された赤と青のLEDで確認することができる。

 筆者個人の感想では、音声データ再生時の音質はAMラジオと同じ程度である。片耳用ということで過度な期待はしていなかったが、内蔵スピーカーの再生周波数帯域が300Hz~3.4kHzと狭いため、A2DPの高音質を活かし切れないのだろう。しかし、通話時のように人の声だけが強調されるようなことはなく、フラットでクリアな、耳に優しい音だ。本格的に音楽を聴くならともかく、日常的なBGM再生用としては不満を感じることはなかった。

 この「BT-07HS-EZ」の購入価格は1800円ほど。1台で通話、A2DPによる音声データ再生、ワンセグ視聴などがこなせるのだから、コストパフォーマンスについては文句のつけようがない。ステレオヘッドホンの代わりとするには厳しいが、リーズナブルで幅広く使える、とても魅力的な製品である。

全長54mm、重量約8g。イヤーフックの角度は自由に変えられるので耳への負担は少ない
左右側面に音量調整用の「+」と「-」ボタンがある。幅は12mmほどあるので押しづらさは感じない
約90分の充電で、通話や音声データ再生は最大4時間、待ち受け状態なら最大120時間動作する
S、M、L、XLの計4サイズのイヤーピース、イヤーフック、充電用USBケーブルが付属している
製品名製造元購入価格
BT-07HS-EZプラネックスコミュニケーションズ1793円

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