分離!合体! Bluetoothキーボード!
「BSKBB14」。かなり奇抜なキー配列 |
世の中には、「変態キーボード」と呼ばれるものが存在する。その定義は曖昧だが、パソコンで使用する有線のフルキーボードの配列に比べて、キーの配置が著しく異なっている、あるいはキーの大きさがいびつになっているものを指して「変態」と称されることが多いように思う。特に大きさに制約の生まれる無線キーボードに発生することが多い。Bluetooth接続のモバイルキーボード収集が趣味の筆者にとって、変態配列は日常の光景であり、購入の阻害要因にはなりえない。が、そんな筆者でも一瞬躊躇する配列なのが、今回紹介するバッファローの「BSKBB14」だ。このキーボード、配列も「変態」だが、折りたたみ方式も一風変わっており、文字通り「変態」する一品である。
「BSKBB14」は、Bluetooth 3.0を採用した無線キーボードだ。「折りたたみ」という言葉は正確でなく、「分離して重ねる」が正しい。中央からまっぷたつに切り離すことができるのだ。端に左右をつなぐ接点があり、磁石で合体する方式になっている。さらにスライド式の棒で左右をつないで剛性を上げ、たわみを抑えるロック機構もある。実に奇抜な折りたたみ方法と言える。
残念なことに、左右を分離した状態のまま使うことはできない。電源や通信部分が内蔵された左側部分は使えるのだが、分離したまま右側を使うことはできない。電源が入ったまま分離・合体しても続けて使えるので、どうやら右側は機械部分のみで構成されているようだ。
そして何よりも奇抜なのはキー配列だ。恐ろしく長いGキーとUキー、SHIFTよりも短いENTERキーなどなど、枚挙に暇がない。万人が変態キーボードと認める要件を満たしていると思う。
一方で、機能の高さも備えている。Windows PC、Mac、iOS、Androidそれぞれにキー配列を切り替えることができるので、使う機種が変わってもキートップと入力文字のずれに悩むことがない。これまでも複数機種で切り替え対応するキーボードはあったが、ここまで多機種に対応するものは類を見ない。
ここまでの変態配列になると、慣れで克服できるレベルを超えているので、万人にお勧めできるものではない。というよりも筆者のように、かえって変態配列を愛するようになってしまった特定の層にのみ魅力がある製品だ。このキーボードを見て、「AltとCtrlが指一本で押さえられるからリセットに便利だな」と思ったら素養有りだ。ぜひともこのキーボードを購入していただきたい。
真ん中から左右に分離する | 接合部の上下に磁石が入っている。接合後、ストッパーで剛性を上げることも可能 |
右側にはスマートフォンの置き台が内蔵されている | 左側側面にはインジケーター、電源、ペアリングボタン、USB充電ポートがある |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
Bluetooth3.0対応 セパレート折りたたみキーボード ホワイト (BSKBB14WH) | バッファロー | 5448円 |
2012/10/26 06:00