24時間戦うビジネスマンに。ワンハンドスタイルのランチ「スマート飯」


お弁当男子、お弁当女子時代の心強い味方「スマート飯」

 うどんと蕎麦、そしてお寿司くらいしかなかった日本のファーストフード業界に米国の大波が押し寄せてきたのは、1970年代だ。全米ハンバーガーチェーンのマクドナルド社が、銀座に国内第一号店をオープンしたのをきっかけに、日本には多くの国内外のファーストフードが根付いていった。

 あれから40年。一時は飛ぶ鳥を落とす勢いだった日本も、押し寄せる世界不況の大波に飲まれて、物価の下落は止まらず、喜んでいいのか悲しんでいいのかわからないが、200円もあれば、都内の牛丼チェーン店で朝食メニューを食べてもお釣りが来る時代となってしまった。

 毎年調査されるサラリーマンのお昼ごはんにかけるお金は2012年には520円にまで下落し、もはや外食はやめて自炊弁当を職場に持って行くお弁当男子やお弁当女子が当たり前のトレンドワードとなった。

 そんな時代に、「スマート」と呼ばれる時代のキーワードを冠にしたワンハンドスタイルのランチウェアが登場した。「スマート飯」(スマートハン)と名付けられた「お弁当スティック」とも言える商品は、駅弁マニアなら一度は見たことはある富山の「源の竹すし」(竹筒に笹で巻いたます寿司を入れたお弁当)の現代版だ。

 ただし、提供されるのは円筒形をしたランチウエア(お弁当箱)のみ。円筒形の上下を封しているキャップを取り外し、ロック機構を外し、竹を割るように左右の容器をパカっと開く。スマート飯の左右の容器の中には、ご飯を一杯押し込み、工夫を凝らして市販のふりかけや魚のフレークス、昆布やゴマなどをご飯の上にトッピングして、再び左右のユニットを閉じてロックする。

パカっと開いてトッピングを用意してさてスタートご飯はたっぷり目に押しこむのがコツご飯の上に今日はシンプルにゴマをトッピング
円筒形になったご飯を下からネジを回して押し出すシンプルな構造上のキャップを閉めて、次は下のキャップをはめて、軸棒をごはんの中心にねじりながら押し込んでゆく
下のキャップが閉まれば完成下のジョブハンドルを回転させると下の中ぶたがご飯を押し上げてゆく片手で持ってどこでも食べられるが、場所は選ぼう

 これで自分流スマート飯の出来上がりだ。上下のキャップにはそれぞれシークレットがあり、上のキャップには極めて小さなおかずを入れるスペースがある。ご飯と一緒に巻き込んでしまうと、湿気で新鮮なパリパリ感が落ちたりする刻み海苔や天日干しのちりめんじゃこ等を入れておくと完璧だ。

 下のキャップには「ジョブハンドル」と名付けられたくるくると廻すキャップが取り付けられている。スマート飯を食べるときには、上側のキャップをねじって取り外し、下側のキャップに付属のジョブハンドルをくるくると廻すことで、上からスティック状に固まったご飯がヌ~っと押し出されてくる。

 実際に「スマート飯」を利用して数回ほどお弁当を作ってみたが、きわめて実用的なアイテムであることがわかった。お弁当を作るときも、最適のトッピングを工夫して考えるときも、シークレットキャップで隠されたスペースに入れるプチおかずを考えるときも、いつも楽しいアイテムだ。パーツが綺麗に分解できるので食後の洗浄も簡単だ。

 公園や残業タイムにオフィスで食べるには最適だ。唯一の心配事は、いつでもどこでも食べられる気楽さから、ラッシュアワーの東京メトロ内でスマート飯ウーマンが登場するシーンだ。本当にスマートかどうかは、人とシチューエーションの組み合わせにより決まってくる商品だろう。


商品名実売価格購入場所
スマート飯(SMART HAN) WOMEN840円上野ヤマシロヤ


(ゼロ・ハリ)

2012/10/23 06:00