「けいおん!! の唯が僕を見てるぞ!」な、ミツメトロニクス貯金箱


製品パッケージ。ゲーセンのプライズのように見えるがふつうに市販されている。ちなみに「ミツメトロニクス」は実用新案登録済とのこと

 「ミツメトロニクス」なる製品をご存知だろうか。どの方向から見ても、額縁内に描かれたキャラクターの視線がこちらを追ってくるというシロモノである。どういう仕組みかというと、瞳のパーツだけを別パーツとして額縁の奥に配置することで、ユーザーが見る角度によって顔と瞳がズレて見え、まるでこちらをじっと見つめているかのように感じられるというものだ。

 今回、このミツメトロニクスの第1弾製品として、アニメ「けいおん!!」の軽音部の5人とのコラボ製品が発売された。ただの額縁ではなく、貯金箱機能も付属したこの製品、今回はさるツテで平沢唯バージョンを入手する機会に恵まれた。できれば澪のほうがよかったという個人的事情はさておき、実際に手にとって飾ってみた感想を紹介したい。

 写真をご覧いただければ分かるように、これは要するに「え!? 見…てる? 額縁の唯ちゃんが僕を見てる? 額縁の唯ちゃんが僕を見てるぞ! 唯ちゃんが僕を見てるぞ!!」と、世の中まだまだ捨てたモンじゃないと実感できるありがたいシロモノである。しかも貯金箱機能が付属するため、貯金でグッズを購入するための軍資金も溜まっていくというおまけつき。2次元と3次元のパイプを繋ぎ止めるのに最適だ。

 視線の変化については、9方向から撮影した写真をご覧いただきたいが、パッケージに「視線が追ってくる!ふしぎな仕掛け」とある割には、角度を変えすぎると視線が自分を通り越して逆に目をそらされているように感じることは、虚無感に襲われないためにも、気付かなかったことにしておきたい。また、光源の向きによっては眼の下にクマができたようになってしまってけっこう怖いので、壁掛けもしくはスタンドを用いて光がきちんと上から当たる設置を心がけたい。

 ほかのキャラのデザインだが、ほぼ全員が正面を向いている中で律ちゃんだけは普段着で斜に構えていたり、皆が制服か普段着の中で澪だけなぜかメイド服だったりと、絵柄のチョイスの基準がよくわからないのはご愛嬌だが、けっして作りそのものが雑というわけではない。価格も1000円前後と財布が痛まない範囲なので、おはようからおやすみまで見つめられ続けるよう、複数購入して室内のあらゆる場所にセットしてみてもいいかもしれない。各位の健闘を祈る。


フォトフレームになっており絵柄は取り外すことが可能。斜め方向から見ると瞳の部分の仕組みがよく分かる貯金箱になっており上からお金を入れられる。個人的には「しばらくお金を入れないと視線が途絶える」という鬼畜仕様なら効果倍増だったのにと思わなくもない。スタンド利用のほか壁掛けも可能
9方向から撮影してみた。「上目遣いに見られたい」とか「虫ケラを見るように見下されたい」など好みに応じたポジショニングが可能

 

製品名製造元購入価格
ミツメトロニクス けいおん!! フォトフレーム貯金箱ラナ1050円

 

(C) かきふらい・芳文社/桜高軽音部

 

(山口 真弘)

2012/6/15 06:00