捜し物の方向をピタリと当てる「LOC8TOR」
カード型受信機(W56×H80×D6mm)、発信機(W18×H30×D10mm)ともにどちらも小型 |
携帯電話やキーホルダー、リモコン、それ自体は自力で動き回ったりしないはずなのに何故か家の中で行方がわからなくなってしまう。どうにも見つからないときは、他力本願な話だが探しものに返事をしてもらうのが手っとり早いということで、今回紹介する「LOC8TOR」(ロケーター)の登場である。
「LOC8TOR」は、キーホルダーや携帯電話、財布などに発信機(以下タグ)を取り付けておくことで、専用の受信機を使って「宝探し」ができる製品だ。特徴は、受信機がカードタイプで小型かつスタイリッシュだということと、サーチ可能な距離が公称で100m以上と、この手の製品としては広範囲であることが挙げられる。LOC8TORは俗に言うアクティブ型RFタグで、タグ側にも電源(ボタン型電池2個)が必要だ。通常は待機状態で電池の消耗を最小限に抑えながら、本体となる受信機からの呼びかけに答える形でタグからも電波を発し、受信機側で探知可能となる。タグの電池寿命は数カ月~半年程度(使用状況による)とかなり長寿命だ。
カード型の受信機には、タグからのシグナルの強さを表示するLEDのバーグラフが搭載され、受信機の向きを変えることでどの方向からシグナルが来ているかを直感的に把握できる。しかしここで重要なポイントは、タグが実際にどの方向にあるかではなく、“シグナルの強い方向”しか分からない、ということだ。家の中などで使用する場合は、壁などにシグナルが反射あるいは遮蔽されるため、タグのある方向にだけ必ず強く反応する、という訳ではない。しかし、実際の使用上はさほど問題にはならず、反応の強い方に向かっていけば、いずれタグの居場所を特定できるという印象だ。また、LOC8TORはタグ側でもサーチ時に「チッチッチッ……」というクリック音を発するので、近くまで行けば耳で正確な場所を特定できる。
今回購入したLOC8TORのセットはタグ2個とカード型受信機1台がセットになっているもの。受信機には4つまでタグが登録が可能で、それぞれを個別にサーチできる。タグは単体でも販売されている。使用にあたっては、予め受信機にタグを登録する必要はあるが、登録作業は至って簡単だ。
実は我が家ではこのLOC8TORをキーホルダーや携帯電話などの静物ではなく、飼っている猫の首輪に装着している。LOC8TORはそういった用途にも対応しており、首輪装着用のシリコンホルダーが別売で用意されている。
実際の使用感だが、猫探しデバイスとしての成績は優秀で、押入の中、エアコンの上、タンスや棚の上、ソファーの下などに隠れ、探し回る人間の様子を見て楽しんでいる猫を一発で発見できている。また、猫が1匹で2階にいる時などに、猫の居場所を大まかに確認できるのも楽しい。
筆者宅の猫は完全な家猫で、表にでることはない。また、家も小さなものなので、サーチ範囲100m以上というLOC8TORの高性能ぶりを発揮する機会はまず無いだろう。現在は、万が一の場合と、猫が押入の中になどに隠れてしまった場合の発見用に重宝している。
別売の首輪用ホルダーはこんな感じに首輪に取り付け可能。タグ、ホルダー共に防水性はないので、外出するペットの場合は注意が必要だ |
製品名 | 製造元 | 購入価格 |
LOC8TOR | Loc8tor Ltd. | 1万2600円 |
2010/8/19 06:00