ケータイの画面をテレビやプロジェクターに出力する


同梱品一覧。カメラ本体と電池ボックス、ビデオケーブルで構成される。ACアダプタはオプション。このほかに透明ポーチも付属する

 今回紹介する「写ミール2」は、ケータイの画面を大画面テレビなどに表示するためのアーム式カメラだ。仕組みは実にシンプルで、アームの根元についたクリップをケータイに挟み、3つのヒンジを用いてカメラの角度を調整し、コンポジットケーブルを介してテレビに出力するというものだ。

 製品はアーム付カメラ本体と電池ボックスで構成され、それぞれをケーブルで接続する。カメラは30万画素で、解像度は640×480ドットと、ローエンドのWebカメラと同等のスペックである。

 本体サイズも、市販のWebカメラとほぼ同等。非球面レンズを使用しており、近接撮影をしてもゆがみが発生しにくいよう工夫されている。撮影距離は1センチから無限大、フォーカスは手動となっている。取得できるのは映像のみで、音声には対応しない。

 撮影された映像は一般的なコンポジットケーブルを介して出力されるため、テレビやビデオデッキなどはもちろん、ビデオ入力端子を持つパソコンに取り込むことも容易だ。プロジェクターを使って投影することも可能だろう。

 これまでありそうでなかった機器だけに、モバイルサイトの制作にあたってのプレゼン用途など、ひとつのケータイの画面を複数ユーザーで見たい場面においては、便利に活用できること請け合いだ。ケータイ以外にも、小物をプロジェクターに投影するといった用途など、ニッチながら間違いなく需要がありそうな製品だ。あとは実売価格がもう一息下がれば、といったところだろう。

業務用を想定した製品パッケージカメラはCMOSで約30万画素と、スペックはやや低め。ピントはレンズ部を回して調節する
クリップ式なので衝撃にそれほど強いわけではないが、汎用性を考えると取り付け方式はこれをおいてほかはないだろうアームは関節が3つあり、かなりフレキシブルな調整が可能。造りもしっかりしており、使っている最中に角度が変わることはまずない
クリップ下部には三脚用のネジ穴も付属実際にケータイに取り付けたところ。クリップは幅が広いため安定性は高い
電池ボックス。これにカメラをつなぎ、さらにビデオケーブルでテレビやプロジェクタと接続する単4電池3本で駆動する。連続駆動時間は約7時間。ACアダプタは付属しないが、ジャックそのものは備わっているため、説明書に記されたACアダプタの規格を守れば、ACアダプタを用いての利用も可能だ
実際に大型テレビに出力したところ。ケータイの画面の映り込みの関係でやや白飛びしているが、ピントは合っており、文字そのものはしっかりと読み取れる

 

製品名製造元購入価格
写ミール Ver.2三陽プレシジョン3万8000円

 

(山口 真弘)

2010/1/12 06:00